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愛の逃避行
「さてと・・・」
ネベラを膝からどかし立ち上がる。
んー。
体を伸ばす。
「どうするんじゃ?」
「ネベラ、結界はどれぐらいもつ?」
「ワシの結界じゃぞ、その辺の兵士といぬっころ程度じゃ破れん。まあ強い魔法を撃つものか幼女と契約者が居れば話は別じゃがの」
なるほど、ってことは今はそのどちらもいないということか・・・。
のんびりキスなんかしていたが、結界をぶち抜いてこないところを見ると当分は安心そうだ。
とはいっても、そのうちどちらかが駆けつけてくる可能いが高いけれど。
「いろいろ考えたけど、やぱっぱり良いことは思いつかないな」
そう言いながら焚火の火に土を蹴りかけて消す。
「どうするんじゃ」
「一番マシな案その二に乗ってやるよ。愛の逃避行だ」