ファーストキスは砂糖飴の味
「やれやれ、極端すぎるぞ。一は言ったろう、魔王になる気はない。二が一番いいかもなロマンチックだよ。三は二度と同じこと言うな。次言ったらコつくぞ。四は、まだキスしてないのに心中なんてごめんだ
」
一つずつ提案に感想を述べる。
ほぼ、却下だが・・・。
「お主もワガママじゃのう。ほれ――」
「ちょっ・・・」
体を起こしこちらを向いたネベラがオレの襟元を掴み引き、
ちゅっ・・・。
オレの唇に小さくキスをした。
「お前」
「なんじゃ、してほしかったんじゃろ?」
吐息が当たるぐらいの顔の近さで、いたずらじみた笑みを浮かべ言う。
「キスってのはこうするんだよ」
「おわっ――むううう」
ネベラの頭に手を添え、もう一度唇を合わせる。
今度は、小さいキスじゃない、オレから舌を入れネベラの口の中にからめる。
ネベラの舌に吸いつくように。
小さな口に、にゅるにゅると舌をからめ砂糖飴のような甘い唾液を吸う。
「むー・・・っ・・・」
無理やり強引にして、お互いの口をゆっくり、唾液の糸を引きながら外ずした。
「ば、バカたれ!」
顔を真っ赤にしたネベラがオレに怒り、ポカポカと両手をふり殴ってくる。
「したのはお前からだ。それで?心中するか?」
「するかボケ!」
それでよろしい。