焚火とネベラと
夕食を食べ終え少し話した後、明日も早いということで早めに幼女たちを寝かせた。
のだが、焚火に当たりあぐらをかいて見張りをするオレの膝の上に、ネベラがチョコンと座ってオレの胸を背もたれにしていた。
狐耳をしている分、なんだか人懐っこい小動物で見たいで可愛いからいいのだが、なんで乗ってるんだよとオレは思う。
「なんじゃ?嫌か?」
「いや」
嫌ではない、むしろ最高、ネベラ可愛いいー!なんて言って抱きしめたいぐらいだけれども・・・。
「ならよかろう――どうせ、我が主どののことじゃから朝まで寝ずに見張っておくつもりだったんじゃろ?」
「あーばれてた」
「当たり前じゃ」
こちらを向きネベラが強く言う。
「お主は過保護すぎるのじゃよ。少しはワシらを頼ってもいいんじゃぞ。それに、見張りぐらい交代ですればいいものを・・・」
「いいんだよ」
ネベラを抱き閉める。
「好きでやってるんだから。うん、抱き心地最高だ」
「普通の人間が見たらあらぬ誤解を受けそうなセリフじゃな」
呆れたようにチリチリと燃える炎を見つめため息交じりに言う。
「誤解じゃなくて、事実だよ」
だって好きなのだから、何も間違ってはいない。