パアアアアアアアンッ
「さあ行こうかマリア――愛しい恋人よ、その光で俺を遥かなる高みへと導いてくれ」
途端――ローゼンの周りに白銀の粒子がオーラのように神々しく舞う。
そして――その瞬間消えた。
ガキンッ――!?ズバババン!
美代が飛翔し、可憐が釜を目にも止まらぬ速さで振り回すと何かを弾いた。
あれは!?
羽だ。
金属の板でできた。ローゼンの出した剣の羽。
それが無数の弓のごとく降り注いだのだ。
その羽がいくつも地面へと刺さっている。
そして可憐が消える。
キンキンキンキン―――!
可憐とローゼンはお互いに目にも止まらぬ速さで移動し、そして斬り合い、剣と釜が激突する。」
「仕方ありません」
その間に後ろへと跳び下がった美代は、腕をクロスさせ刀を抜刀のごとくオレへと飛び出す。
「ルナ!」
オレはとっさにルナへと手を伸ばす。
「うん」
手を伸ばされたルナは光の球へと姿を変え、寸前――オレは姿を変えるルナを懐へと踏み込みクロスに抜刀する美代に振り下ろした。
キンッ!?
二本の刀と、ルナが激突し金属の弾ける音が響く。
――ネベラ、ルーチェ!
すかさずそこに、ネベラは札を投げつけ、ルーチェは両手を前に差し出し黒い球体の魔力を撃ち放った。
ズバアアアアアアン!
目の前で土煙を上げ、その場が消し飛ぶ。
だが――美代には当たってはいない。
瞬時に姿を消したのだ。
どこだ!?
「上か――!?」
「おにいちゃん!」
上空から降ってきた美代が太太刀を振り下ろす。
それとほぼ同時にルーチェが魔法のシールドを展開。
太太刀はその見えない透明の壁に阻まれ止まる
「閻魔終炎――火難!!」
長剣から太刀へと持ち替えていたオレが撃ち放つ。
パアアアアアアアンッ
炎は弾け頭上どころか辺り一面を焼き払い、爆発が飲み込む。