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一息つく
「さて、どうしたもんかなー」
しゃがみ、ルーチェを降ろす。
それからルナとネベラが武器の姿から幼女の姿に戻った。
王城を飛び足したあとオレはそのまま城下町の王通りの真っすぐ突っ切って街を飛び出し、街から離れた浅い草木の生い茂る山のに逃げ込んだ。
その山のちょうど逃げてきた国が見える崖辺りで止まったのだった。
「どうしたじゃないわよ!どーするのよあんな大騒ぎ起こして!」
呑気に今後どうしようかと考えるオレにルナが怒鳴る。
「そう言って、何も言わず真っ先に剣になってくれた癖に――ほれほれ」
ルナの頭と撫でる。
「もおっ!」
怒るもその手をどけようとはしない。内心うれしいらしい。
照れている。
「それはそうと我が主どの、本当にどうするつもりなのじゃ?この調子でいくとお前さんいやワシらもじゃが――見事な指名手配になりかねぬぞ。というか多分もうなっとんぞ」
――だよねぇ。
ネベラに言われた通り、あの国王のことだからオレのことは逃がす気はないんだろうな・・・。
やれやれ、どうしたものか。