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全員消す
「行くのは構わないけど。それは私たちと敵対するということでいいのかしら?」
詰まらなさそうに、立ち上がったオレを見るとエリザベート言った。
「エリザ、それって……」
嫌な何かを感じたエリーゼがエリザベートへと問う。
「せっかく、苦労して縫い合わせた肉を焼くのは残念なのだけど、仕方ないわ。陛下の害となる者は全員消す」
言い。エリザベートは椅子から立ち上がる。そして、右手を自分の前に出すと。その手には黒色の炎を纏わせ、右腕は燃え上がる。
そうか……。二人はローゼンの仲間。助けてくれたから安心はしていたけれど、彼女達にとってはローゼンが最優先。ならば、オレがローゼンを止めるというのなら、彼女達は必然的に敵となるのか……。
エリザベートの行動を見た、ネベラとルーチェがオレをかばうように前へ出る。