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機嫌悪いんだよ
「邪魔しないで欲しいんだけど?それともなに?そんなにあなたもこうなりたいの?ねえ、ねえ、ねえ!」
「いやねぇ機嫌が悪い子供って。そう言って、それを突きつけるのはやめてくれないかしら?」
パンッ――!
「ひっ!?」
また、大きな音が部屋に響き、私は音に怯えうめき声を漏らす。
けれども、それは私に放たれたものではなかったようだ。
恐る恐る目を開けようすを伺うと、牢の外ではフィーがフレデリカに射撃物を向けていた。
その発射口からは煙が漏れており、フレデリカは驚愕の顔をして固まり、フィーを見ていた。
「フィーはさあ、機嫌悪いんだよ。ねえ」
パンツ――パンッパンッ――!!
火花と気振りが飛び散り、フレデリカ向けられた射撃物から、大きな音が鳴る。
射撃はフレデリカに当たらず、足もとに当たり、床を破壊する。
その行動には、フレデリカも体をか弱く縮こっていた。
すこし、してフレデリカが怒りの表情をフィーに向け、
「ちょっと、どういうつもりかしら?」
乱暴な口調で言い放った。