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アンタなんかぶっ飛ばしてやる
ウソよ………。
ウソよ………。
訳が分からなくなる。
けれど、あの時の光景を思い出せば思い出す程、その言葉は本当のことだと理解できてしまう。
血を流し倒れるタクミ。
必死に叫ぶネベラ。
ウソよ………。
「嘘よ!」
私の声が部屋に響いた。
それに、フィーはきょとんとする。
「――うるさいなぁ。でもまあ、多分大丈夫だよ。今回に関してはフィーのミスだし。マスターもどうにかしようとしてるみたいだから。どうせ、エリザがどうにかするだろうし………。だから、泣かないで欲しいな」
睨み、嘘だと涙を流し始める私にフィーも、悲しそうな顔をして言う。
ふざけないで欲しい。
やったのは全てこいつなのに。それなのにどうしてそんなことを言う。
悲しみ共に、怒りも浮かび、腕を繋がれあまり動けないが、私は暴れる。
「ん~、そんなに怒られてもなぁ。これでもフィーだってお仕置きされたんだから………」
「っ―――ここから出しなさいよ!出してアンタなんかぶっ飛ばしてやる!」
すごくすごく憎い。
どうにか腕を縛るものが外れないか暴れる。
けれど、動けなかった。
「はぁ……。まあいいや。マスターもいなし」
そう言って腰のホルスターから銀色の何かを取り出す。




