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3話

3話



夢、俺は今夢を見ている。

そんな感覚の夢を見ることって

偶にあるもんだよな?

ただ、嫌に生々しい夢だなこれは。


10年振りに会う異世界の女神さんは

随分ボロボロな服装で、土下座している。

なんだこの夢・・・?


「七菱拓也様!

この度は誠に申し訳ありませんでした!!」

惚れ惚れするような土下座だ。

捨ててはいけない何かまで捨て去ったかのような

様は、とても俺には出来そうにない。


「・・・はぁ」

思わず気圧され気の抜けた返事しかできなかった。


「つきましては、今お住まいの日本でも異世界に居た頃の魔法を使える様に致します!

ただ、1週間で1回だけでお願いします!」


「1週間に1回だけか、少ないな」


「そ、そんな事言わずにお願いします!」

俺にすがりつき、懇願する。

その瞳は完全何かに怯えていおり、唇まで真っ青だ。

一体何があったのか・・・。


「お願いします!お願いします!!

魔法が使いたいのでしたら、

私の管理する異世界にいらしてください!

そうです、それがいいですよね!

時空転移魔法も使える様にしておきます!

何卒よろしくお願いします!!」


「わ、分かった分かった!じゃあそれで!」

まあ、今まで何の不便も無く8年近く生きてきたんだ。

確かに嬉しいっちゃ嬉しいが、

何故今のタイミングなんだろうか?

そんな事より女神さんの迫力が怖いっての。



「ありがとうございます!

ありがとうございます!

もう何でもしちゃいますから!」

異世界の女神は感極まったのか涙を流しながら

俺に抱き付いてきた。

柔らかいモノが押し付けられるが感触が生々しい。

女神さんのスケスケな服も相まって、

非常に良いものが見れた。


その刹那俺の後ろにもう一人の存在感があったように感じるが、その存在を確認する前に夢は

唐突に終わった。



「おはよう~ゆうしゃさま~」

とろーんとした満面の笑みで俺をのぞき込んでくるヴァイオレット。

昨日より距離が縮まっているのは多分気のせいではない。

何故なら俺の寝ている掛け布団の上から乗っかって俺を覗き込んでいる。


「ふぁー・・・昨日は一体どこに行っていたんだ?」


「フフフ・・・秘密です♪

それよりゆうしゃさま~?

私達同衾、しちゃいましたね?」

物理的な意味なら間違っちゃいなくはない。

だが、ここでそれを認めてしまうと、

非常に不味いことになってしまうのは

想像に難しくない。


「いやいや、俺は何もしてないからな?」

大丈夫だ俺の服装は昨日のままだ。

問題ない。


「ゆうしゃさま~?今私何も着ていないんですよ~?フフフ・・・」

確かに肩の辺りに昨日着ていた服が見えない。

流石に前は掛け布団の関係で見えてはいない。

おかしい、

昨日の様子からは想像も出来ないくらい大胆な行動だ。

辺りを確認すると、原因のブツがあった。

ある意味でホッとする。


「チョット落ち着つけ!」

と言いながら布団から抜け出し、

ヴァイオレットを掛け布団で簀巻きにしてやった。


「どうせジュースと間違えてカクテルでも呑んだんだろうな」

ベッドサイドに落ちていた空き缶を拾い、

ゴミ箱へ捨てた。

ピンポイントでカクテルだけを飲み干すっての大したもんだな。


「ゆうしゃさま~くるしぃ~です~・・・」

正気に戻ってくれないと、俺が困る。

デカいイモムシが蠢いていたが、

大人しくなった。

どうやら、動きすぎてアルコールが更にまわり、

眠ってしまったようだ。


「ヤレヤレ・・・」

一息つくと、夢の内容を思い出した。

確か、こっちでも魔法が使えるんだったか?

まさかな?妙にリアルな夢だったが。

あっちでは、『ステータス』って言えば自分の状態が表情されたので、ダメ元で『ステータス』と呟く。


七菱拓也


称号:元勇者

Lv35(Lv99)

HP:90/100(7784/7784)

MP:999/999(9999/9999)


力: 12(999)

体力:15(999)

速さ:10(999)

知力:8 (999)


特技:(封印)


魔法:

女神コール

クリエイトマジック

時空魔法Lv9+1

治癒魔法Lv5


加護:

女神の加護+



「うぉ!?」

思わず変な声を出してしまったが、不可抗力だ。

あっちとはかなり違うがパラメーターが表示された。

こっちの世界でもLvと言う概念が有ることに驚いた。

流石にこっちじゃパラメーターは低いな。

どうでもいいけど、

女神コールなんて変な魔法も増えていた。

ネトゲーで言うGMコールみたいなものだろうか。

恐らく使う事も無いだろう。

後は時空魔法Lv9+1なんておかしな状態になっている。

夢で言っていた異世界への時空転移はこの事か?

1週間で1度の魔法だ慎重にいこう。


とりあえずはこの大賢者様(よっぱらい)が目を覚ますまで待とう。




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