幼少期を思い出す
そして、週明けの月曜日、
約束をしてから、あっという間に日は経った。
だが、肝心な今日はゲリラ豪雨で風も酷く強い。こんな日に対戦をするのだろうか。
そう思い、俺らは教室で待機していた。
ちなみに委員長はCクラスの奴ら、先生と今日どうするかを話し合いに行った。
「対戦中断とかって、あんのかなー」
「それは駄目だな。学校の決まりとしてやると決めた日は別の事でもいいから、必ずやらないといけないからな」
「ほぉ。そうなのか」
「私っ、こういうの初めてだから緊張しますー」
「確かに。美咲は初めてだからなー!」
「どうすればいいの?」
美咲はそう言うと拳を作ってシュッシュッと殴る素振りを見せる。
「いやいや、ラグビーだから殴りはしないだろ」
「これくらいのやる気ってこと! 流石に少しは練習したし分かる!」
「まぁ、違うのに変わりそうだけどなー……」
そんな変わる前提の話をしていると、教室の扉が開かれクラス代表が帰ってきた。
どうなったー? と周りが一斉に聞く。
「ゴホン。ゲームを変える事になった。名前は分からないが何だか複雑そうなゲームだ」
「どんな感じの?」
「対戦型牢屋鬼というものらしいです」
「……ほう?」
牢屋鬼って対戦するゲームだよね。元々。
「相手の背中を指定すると話していたボールで当てると、その人は相手陣地の牢屋へと飛ばされるらしくて、助ける方法は普通のルールと一緒で相手の陣地に入り、
タッチすることだそうです」
ほうほう? まぁ、普通の牢屋鬼に似たルールだよな。
「との事なんですが、このゲームに変更という形で対戦することになりました。相手のCクラスの方から提案してきたので何をしてくるかは分かりませんが……頑張りましょう」
「「おう!!」」
「対戦は一時間後です。それまではここで待機して欲しいとの事です。三十分後には必要な道具等を渡されるそうなので……」
そして、俺達は更に雑談をしながら三十分その場で待機した。
「こちらが対戦に使用する道具です」
黒いスーツを着た男性がソフトボールくらいの大きさのボールと防弾チョッキのようなものを用意して前の机に並べる。
何か、凄いガチだな……。
そう思いつつも、俺はその防具に身を纏う。
それには謎の重さと倒れた時の連絡用なのか携帯電話のようなものも付いていた。
子供の頃、遊んでいたのを超強化したみたいで何か楽しくなってきたな……。
そう思いながら、対戦するまで待機していた。