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アメリカ合衆国憲法[51] 修正第24条:選挙権にかかわる人頭税の禁止
修正第24条[選挙権にかかわる人頭税の禁止][1964年成立]
第1項 合衆国またはいかなる州も、大統領もしくは副大統領の予備選挙その他の選挙、大統領もしくは副大統領の選挙人の選挙、または連邦議会の上院議員もしくは下院議員の選挙において合衆国市民が投票する権利を、人頭税その他の税を支払っていないことを理由にして奪い、またはこれを制限してはならない。
第2項 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。
伊野上と桃子が、図書館で少しずつ傾いてくる日の光で勉強をしている。
「人頭税というのは、全員に対して一定の税を課すという税金だね」
「住民税みたいなのかな」
桃子の質問に、伊野上はそんな感じの税金だよ、と答えた。
「ここでは、そういういかなる税金を支払っていない場合であっても、国や州は選挙権をはく奪することはできない、という規定だね」
「そうだよね、そんなことしちゃいけないものね」
桃子は、合点がいったようで、うんうん、とうなづきっぱなしだ。
「じゃあ次にいこう。次は修正第25条だ」
伊野上が桃子にそう告げた。