アメリカ合衆国憲法[28] 修正第1条:信教・言論・出版・集会の自由、請願権
今後、修正条項について参考するのは、
アメリカ合衆国大使館ホームページ内 「アメリカ合衆国憲法本文第5章にもとづき、合衆国議会が発議し諸州の立法部が承認した、合衆国憲法に追加されまたはこれを修正する条項」より、抜粋します。
http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-constitution-amendment.html
なお、適時、スペース、改行、その他見やすいように改変をすることがありますが、抜粋の文言には一切手を触れません。
修正第1条[信教・言論・出版・集会の自由、請願権][1791年成立]
連邦議会は、国教を定めまたは自由な宗教活動を禁止する法律、言論または出版の自由を制限する法律、ならびに国民が平穏に集会する権利および苦痛の救済を求めて政府に請願する権利を制限する法律は、これを制定してはならない。
「あれ、これって修正とか必要なものなの?」
桃子が伊野上に聞く。
「日本で見てきたように、すでに日本国憲法第13条、第16条、第19条、第20条、第21条などに書かれているものなんだけど、アメリカ憲法が制定された1787年前後というときには、あまり顧みられない分野だったんだ。今では、ここから第10条までの修正条項については、権利章典と呼ばれていたり、人権規定と呼ばれることもあるんだ。どれもアメリカという国を考える上で、必要不可欠なものになっているんだ」
「なるほどね。でも、国教というのは、日本にはないよね」
「アメリカは事実上の国教として、キリスト教があるんだ。例えば、アメリカ大統領就任式で、聖書に手を当てて宣誓するという形式を取っているんだ。とはいっても、仏教を信仰していたら仏経典でもいいし、イスラム教ならコーランでもいいわけらしいんだけどね。実際にどうなるかは、キリスト教信者以外の人が大統領になってみないと分からないんだ」
「ということは、公式にはないっていうことなんだ」
「公式には、ね。日本は無宗教というか、神道と仏教が二大勢力で、あとはキリスト教に、イスラム教に、ユダヤ教に、新興宗教もいくつかあるし、かなりごちゃごちゃしているっていう印象かな」
「なるほどねぇ」
「それじゃ、次に行ってみよう」