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プロローグ
伊野上守と大岩桃子の幼馴染の二人は、日本の近代憲法である『大日本帝国憲法』と『日本国憲法』の2つを彼ら勉強した。
それから、法学というものに興味を持つようになり、日本だけでなく、世界の憲法はどうなっているのかということを知りたくなった。
「おはよう」
「おはよ」
同じ高校に通いだした2人は、夏休みを利用して、図書館で色々調べ物をしていた。
自由研究という名目で、仲良くしているのだ。
今回の自由研究は、各国憲法と日本国憲法がどう違うのかと言うものだった。
「それで、今日はどこの国から?」
桃子が伊野上の横の椅子に滑り込む。
「『アメリカ合衆国憲法』からしようかなって考えてるんだけど」
伊野上に前にある机の上には、いろいろな憲法の本が整然と置かれていた。
一人で、4人掛けの机一つを取っているが、誰も注意しようとしなかった。