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とまと



 あたしを助けた

 人の名前は



 志摩さん、っていった



 びっくりしたよ


 あなたと同じ名前




 これって、運命なのかな




 志摩さんは

 奥さんに死なれて3年

 1人で二人の子供を

 育ててる



 決して裕福じゃなくて

 決して楽をしてなくて



 でも

 だからこそ



 あたしのことを

 見つけてくれたのかもね



 この

 広い広い

 ガラスの都会で





 彼は

 すっごくお料理上手で



 あたしの家に来るたび

 ナポリタンを

 作ってくれる



 ちょっぴり甘くて

 ちょっぴり酸っぱい

 トマト味



 志摩さんの奥さんが

 好きだった

 そんな味。




 とっても美味しい

 彼の味。



 なんだか心が

 溶けていく味…。





 でもね

 あたし怒ったの



 志摩さんったら

 勝手にあなたの

 パセリを摘もうと

 してたんだもの




 あたし

 怒ったの

 理由は言わなかったけど




 だって


 あなたが

 戻ってくるかも

 しれないでしょ…?




 だからね

 今日のナポリタンも




 トマトと野菜の

 ハーモニー




 そこに

 パセリの影は見えない


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