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閑話

弟子の一人、アーランが尋ねた。


「師よ、貴方は何処に居られたのか。最後の時を過ごすと言い残したのは、一体何故か」


 始まりの拳士は答えた。


「弟子よ。私が過ごした場所は、命の源である。最後の時を過ごし、かの者と別れの挨拶を交わし、再び皆の元に来たのだ」

「貴方は何を見たのか。何を手にしたのか」

「言うなれば自然。言うなれば神。言うなれば宇宙。言うなれば地。つまりは在る」



ー伝導の書 裏文書ー

〜始まりの拳士と、その弟子の問答より〜

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