表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
テンテンとミミミと白いお友だち  作者: 塩浜升董吾
3/3

第三話

テンテンとミミミは子ウサギの兄妹。


優しいお母さんと一緒に元気いっぱい暮らしています。


ある日、二人はハラハラドキドキな冒険にでかけます!




世知辛い世の中なので、とにかく優しい世界を表現したいと思いました。


読んだ方が暖かい気もちになってくれたら幸いです。




冬童話2022に応募しました!

「ああ、目を覚ましてくれたのね!坊やたち!」




 お母さんの顔、今にも泣きだしそうです。




「ど、どんなに心配したことか!」




「ぼ、ボクたち・・どうなっちゃったの?」




 テンテンがおそるおそるたずねます。




「谷まで行っちゃったんでしょ?」




 お母さんが急にこわい顔でにらみます。




「そうだった・・」




 テンテンは反省します。




「ごめんなさい・・」




 ミミミは泣きだしてしまいました。


 妹が泣きじゃくるのを見て、テンテンの目にも涙があふれてきます。




「運がよかったのね」




 お母さんがしんみりと話します。




「うん?」




 テンテンが涙をぬぐいながらたずねました。




「たまたまってコト」




 お母さんは答えます。


 そっと二人の涙をぬぐいました。




「えへへ」




 テンテンとミミミの顔がほころんできました。


 安心したとたん、ミミミはなんだか不思議な気がしてきました。




「でも・・どうやっておうちに帰ったんだろう?」




 お母さんはそんなミミミの顔をジッと見ています。




 そして口を開きました。




「おっきな白いお友だちよ」




「白いおともだち?」




 テンテンが聞きかえしました。




「オオカミさんだっ!」




 ミミミが大声をだしました。




「オオカミさんが連れてきてくれたの?」




 テンテンもビックリしています。




 笑いたいような泣きたいような──お母さんは不思議そうな顔をしていました。




「ほんとに運が良かっただけなんだから・・」




 お母さんはまじめな顔で二人を見ました。




「約束してね・・危ないところには行かない、お母さんの言いつけを守る──オオカミさんがいつも優しいとは限らないんだから」




「うんっ!」




 兄妹は元気いっぱいでお返事しました。




 その夜、テンテンとミミミはお母さんのおなかにくっついて寝ました。


 あったかくて、干し草の匂いのするお母さんのおなかの温もり──二人は大好きです。




「いつまでも甘えん坊さんたちなんだから」




 お母さんの優しい声が巣穴にひびきます。




 冒険をいっぱいした二人は疲れて夢心地です。


 ウトウトしながらテンテンは思いました。


 もしかしたら──あのお空にあらわれた光の線の正体はオオカミさんだったのかも──。

「面白い!」「続きが気になる!」「更新がんばって!」




と思ってくださったら




ブックマークの下からポイントをお願いします!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] テンテンとミミミがオオカミに助けてもらえて良かったです。 母さん、ニンゲンの怖さは伝えてなかったんですね。 かわいいお話でした。 [気になる点] 二話目の後書きの空白は何だったんでしょ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ