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2-2 キュブとオリティ2

前回のあらすじ:

小屋が燃えたよ。

「現実コネクションを知っていますか?」


「えっ、てことは・・・。」




「やっぱり知っているんですね! さっきゲームって言葉がちらっと聞こえたからそうじゃないかと思って。」


 まだ答えていないのにキュブはオリティから現実コネクションを知っている人認定を受けてしまったようだ。その通りだけど。




「確かに現実コネクションのことはよーく知ってるよ。僕は中崎久太、・・・じゃなくてキュブって言います。えっと、オリティさんは・・・。」


「あ、オリティで大丈夫ですよ~」


「了解、じゃあ気さくに話しかけるね。オリティも現実コネクションでこっちに?」




「そうなんですよ~。偶然目にとまったゲームをインストールしたら白い場所に連れて行かれて・・・。」


「あぁ、あれには驚いたなぁ。実際の所、ただの夢かとも思ってたし。」


「ですよね。まぁ、実際は夢ではなかったみたいですけど・・・。」



 オリティは燃え尽きた小屋のある方を見つめて顔をしかめた。




「小屋、きれいさっぱり燃えちゃいました。特に未練はないですけど住む場所がなくなっちゃったのは困るなぁ。これからどうすれば良いんだろう。ニールさんにちゃんと聞いておけば良かったです。」




 当然の如く、オリティもニールのことは知っているようだ。そして、これも当然といえば当然なのだが、超長い説明書は読んでいない様子だった。



「多分だけど、ニールから明確な答えは返ってこなかったと思うよ。実際、具体的な答えはもらえなかったからね。」


「あ、キュブさんは聞いたんですね。具体的じゃなかったって、どんな答えだったんですか?」




オリティは興味を持ったようだ。あの場面で質問として出てこなかったとしても、スーアで何をしたら良いのかは普通気になる。



「えっとね。現実コネクションって一応はRPGとして紹介されてたでしょ? もちろんRPGではないんだけど、自分がやることを決めるということは一緒なんだって。だから、魔王を倒しにいくのもグータラするのも自由だけど全て自分で決めてほしいであります! と言ってたよ。」




 ニールとの会話を思い出しつつオリティに伝えた。ふと、キュブは思った。



(・・・あの時はなんか納得しちゃったけど、けっこう無責任な話じゃないかなこれ? まさかこんな場所からスタートするとは思わなかったし。)



 どうやらオリティも同じような感想を持ったようだった。


「な、なるほど。良いことをいっているような、ただただ無責任なような・・・。それと、魔王、いるんですね。今はどうでもいいですけど・・・。」




オリティは少し黙り込んでいたが、おずおずとキュブに話し出した。



「えっと、あの・・・。ニールさんは私たちに自由に過ごしてほしいと思っているみたいですけど、自由に過ごす以前に食べ物やお家すらないから、このままだと死んじゃうじゃないですか。 ・・・お家は私のせいですけど。」



 元はといえばキュブのせいだが、キュブは特に何も言わなかった。「あんたのせいでぇぇぇ・・・」などと言われず少し安心していた。オリティの話は続く。





「とりえず今は1人で行動するよりは2人の方が良いと思うんです。えっと、だから、そのぅ・・・・・・、しばらく一緒に行動させてもらえませんか?」


「・・・。」



 それはキュブにとってもありがたいお願いだった。というよりも、キュブの方からもお願いしようと思っていたことだった。




「あっ、ごめんなさい。迷惑ですよね。いきなり家燃やすヤツが横にいるのも嫌でしょうし・・・。」


「いや、全然そんなことないよ。元はといえば勝手に家に入るのが悪いし。むしろこっちからお願いしたかったくらいだよ。」




「良かった、じゃあこれからよろしくお願いします。」


「こちらこそよろしくね。」




 握手を交わした2人。




「それじゃ、どうするか決めよっか。」


「とりあえずは町や村を探す、ですかね?」





 これはRPGではない。RPGではないのだが、この状況では人が住んでいる所に向かうというRPG最序盤のお約束に従うべき、キュブもそう思った。



「オリティの小屋を尋ねたのも、この世界の住人から話が聞きたかったからだったし、人が住んでいる所にいくのは賛成。ただ・・・」



 二人の声が重なった。



「「 どこに町があるのか分からないな(ですね)。 」」



 

少なくとも見える範囲には町や村はなかった。



「どうしよっか。そこにある川に沿って下流の方に歩いて行けば集落はありそうだけど。それが50km先でした! とかじゃ話にならないんだよなぁ。」


「魔法で空をびゅーんと飛んでいけたら良いんですけどね~。」



オリティはため息を吐きながら呟いた。




「あはは。確かに魔法でひとっ飛びにいけたら万事解決・・・・・・って、それだ!」


「え、使えるんですか?」




キュブは魔法のことがすっかり頭から抜けていた。そういえばここは科学の発展している世界ではなく(発展しているかもしれないけど)、魔法の世界だった。



「いや、使えない。オリティは?」



なんだ知らないのかよ、というオリティの心の声が聞こえた気がした。



「私も知らないです。この世界にはありそうですけど。」


「そういえば、オリティは火の魔法以外には何が使えるの?」




 オリティは困った顔をして答えた。



「・・・実は、火の魔法しか使えません。実はニールさんに魔法の使い方を尋ねたんですけど、『でしたら、オリティ様が火の呪文と思う魔法を唱えてみるであります。もちろん、こっちに向けて唱えるのはナシでありますよ?』と言われて、【ファイアーボール】と唱えたら火の魔法が使えたんです。」



 キュブは先ほど自分が回復魔法を使えた、正確には使えるんじゃないかと思った仮説を思い出した。キュブはオリティに尋ねた。




「一つ確認させてもらっていい? とっても大事なことだから。」


「いいですよ?」




「実はオリティと同じく火の魔法を使えるんだけど。少し気になる所があって。オリティはニールから【ファイアーボール】という魔法を教えてもらってはいないんだね?」


「・・・?」



 オリティは質問の意味がよく分かっていないようだった。




「そうですね、言われてみれば【ファイアーボール】という魔法は教えてもらっていないかもしれません。私の思う火の魔法を唱えて、と言われただけですから。だから、私の好きなゲームの火の魔法を唱えてみたら使えたというか・・・。でも、それがいったい?」




 オリティの回答はキュブの期待通りともいえる回答だった。



「と、いうことはやっぱり・・・。念のためにもう1回・・・。」




 ぶつぶつ呟いていたキュブだったが、突然手を空に向けた。



【サンダー】



 キュブがそう唱えた瞬間、轟音とともに1本の雷が天空に向けて発射された。オリティは突然のことにもちろん驚いていた。



「これは、雷の魔法!?」



 続いてキュブは唱えた。




【ブリザド】

【ウィンド】

【フレア】




 まさに天変地異。突然巨大な氷塊が飛び出したかと思ったら、突如発生した強風でその氷が前方にとてつもない速さで吹き飛ばされ、100mほど飛んだところで大爆発が起きて氷は爆発四散した。

 オリティは「!!!!!!??????」状態である。キュブははしゃいでいた。




「マジかよ、やっぱりそうなんだ!! すっげぇ!!!」



 キュブはオリティの方に向き直る。この素晴らしい発見をとにかく共有したかった。






「オリティ、どうも僕たちはあらゆる魔法を使うことができるみたいだ。」


この世界の魔法、チートorチート・・・

Next→異世界(まだまだ続く)

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