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Last Game  作者: じょん
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第1話:噂のゲーム

 ある一軒のインターホンを、一人の女性が押していた。彼女の名前は井上はるか、政治面の新聞記者である。だが、彼女はここに取材に来たのではなく、友人に会いに来ていたのだ。友人の名前は斎藤さいとう 卓哉たくや、彼は高校生だった。

 彼らはオンラインゲームで知り合った。はるかは仕事に集中するあまり、同僚とのコミュニケーションをとるのが苦手だった。美人ではあるが、いつでも仕事熱心で、政治面の記者でもあるために、同僚が彼女に話しかけることはなかった。はるかは人と気兼ねなく付き合える場がほしくてオンラインゲームをしていた。そこで出会ったのが卓哉だった。ネットで仲良くなり、オフ会などで何度も会ううちに、気づいたら家までたずねていた。卓哉の母は最初、春香が家に来た時、息子は何か危ないことをしているんじゃないかと思ったようだが、二人が健全な、ただの友人であり、はるかも(社会的に)ちゃんとした人物だとわかると、帰って歓迎してくれた。

 はるかがインターホンを押しても、だれも出ることはなかった。春香の不安は一層膨れ上がった。卓哉は最近、ネトゲに出てこない。いや、ちかじか新しいゲームを買って籠るといっていたので、ゲームに出てこないのはわかるが、もう二週間以上経つというのに、メールの返事もなく、電話をしてもつながらなかった。はるかの不安をかき立てるのはそれだけではない。

 最近、あるゲームをやって意識不明になるものが相次いでいる。普段のはるかならそんな話など全く気にしないが、ゲームのタイトルが卓哉が買うといっていたゲームな上、それから何ん連絡もないのが春香をさらに不安にさせた。

 はるかは何度もインターホンを押してみたが、結局あきらめて帰ろうとした。

「あれ、はるかさんじゃない。」声をかけてきたのは、卓哉のお母さんだった。お母さんは買い物袋を手に提げていた。


「意識不明!?」はるかは驚いてお茶をこぼしそうになった。

「そうなのよ。夕飯ができたから呼んだのにこなくて、きっとゲームに夢中になってるんだろうと思って部屋に行ったら、案の定あの子ゲームやっててね。私が早く来なさい、ご飯で来たわよ、って言っても動かないの。それでテレビに気づいたの。」

「気づいた?何をです?」

「画面が真っ暗なのよ。不思議に思ってあの子の正面に回ったら、コントローラー持ったまま固まってたわ。私がゆすると、そのまま倒れたの。それで病院に搬送、あの子は今も意識を取り戻さないわ。」お母さんはだんだん言葉尻が小さくなっていた。はるかはお母さんが泣きそうになっているのも構わずに尋ねた。

「卓哉君は何のゲームをやっていたのですか?」お母さんは涙をぬぐって答えた。

「さぁ、私はゲームのことはさっぱり。でも、あの子の部屋はあの時のままだから、きっとまだ入れっぱなしじゃないかしら。」

「見てもよろしいでしょうか?」

「ええ、どうぞ。卓哉の部屋は二階です。」お母さんは、はるかが何度も家に来たことを知っていることも忘れていた。はるかは一礼してから立ち上がると、卓哉の部屋へと向かった。

 卓哉の部屋は散らかっていた。もともと整理するほうではないが、これだけゲームや漫画が散乱しているのは、きっと救急隊員が入ってきたからだろう。転がっていたゲームには、踏まれて割れてしまっているのもあった。

 春香の目はテレビの前のゲーム機に注がれていた。かがみこみ、ソフト取り出しボタンを押す。ボタンを押す手はいつの間にか汗でべたべたしており、意識せずにあのソフトが入ってないことを祈っていた。

 ゲームソフトが出てきた。はるかはそれを見て、予想はしていたけれど、大きなショックを受けた。

 それは卓哉が買うといっていたゲームだった。タイトルは「Last Game」今もっとも有名で、98人の意識不明者を出しているゲームだった。

 

 

どうもジョンです。いきなりUPの速さが上がって驚いた人も多いでしょう。ご安心ください、またペースが落ちますので。とりあえず、これで一章は終わりとなります。二章はイェリシェンの旅が遂に始まります。まさか、あらすじの部分まで書き終えるのにこんなに大変になるとは思いませんでした。少しのってきて、読者もこのスピードに慣れていただいたのでしょうが、残念ながらここから急にペースが落ちます。いろいろあるんです私にも、誘惑が。というわけですので、続きが読みたい方は十日ぐらい待ってから見るのがいいかもしれません。コメントで「早く書けコラ」とか言ってもらえると、少し速くなるかもです、はい。それほどコメントがほしいです。

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