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プロローグ モテモテになりたいっ!
とりあえず…のんびーり頑張ります。
「くそっ…!なんて魔物の数だ!このままじゃ…!」
「バリー!撤退するぞ!このダンジョンは厳しすぎる!」
とある洞窟…そこはあらゆる男冒険者から、夢のようなアイテムがあると伝えられていた…。
『ジェルメル洞窟』…
かつてはなんの特徴もない…観光名所とさえ言われなかった場所…。なんのために存在しているのか…そんな疑問さえ誰も話題にしなかった…。
しかし…ある噂が流れることになる…。
「バカ野郎!ケニー!こんなところで逃げれるかよ!超モテモテになれる…例のアイテムがあるかもしれないんだぞ!」
「…命には変えられねぇだろ!そもそも…それはこの洞窟を攻略した奴等がモテモテになってるだけのことだし…。…そんなアイテムがあるかなんて…」
そう…この洞窟…『ジェルメル洞窟』を攻略した…とされる男冒険者が次々と女性にモテだしたのだ。
そこから…ダンジョン攻略の暁には…
『モテモテになるアイテム』
…とやらが手に入る…という噂が広まったのだ…。
まったくもって情けない話である…。命を賭けてまで女性にモテたい…という思いには一種の呆れまで感じざるを得ない…。
現に…今も男冒険者二人組…バリーとケニーは多くのモンスターに囲まれながら、絶体絶命のピンチに陥っている…。
大型の蜘蛛のようなモンスターは、赤い目をギラつかせて今にもおそいかかりそうだ…。
フシャァァァァッ…!!!
「うわぁぁぁ!!ケニー!こやし玉はねぇのかよ!こいつらをどっか行かせろよ!」
「バカ野郎!もう尽きてるよ!」
「あぁぁぁぁぁぁ…終わりだぁぁぁぁ!!」
そう二人が絶望に陥っていたそのとき…
タッ…ブシャァァァァァッ!!
ビギィィィィィッ…!!
突如として…紅い閃光が光輝く…。多くのモンスターを一斉に打ち破り…大蜘蛛達は悲鳴をあげながら撤退していった…。
ただへたりこむしかなかったバリーとケニーは…なにが起きていたのかさっぱり…。
「おい…どーなってんだ…ケニー…」
「いや…助かったんだろうけどよ…」
そうして…ぽけー…っとしながら座り込んでいると…
「おい!大人が…こんなところでやられてんじゃねぇよ!しかも…男だろ!しっかりしろよ…」
妙に大きな…そして…少女のような高い声が響いてきた…。二人は声のする方へ顔を向けると…
「…!!…おい!女の子が…!」
「あぁ…なんでこの洞窟に女の子が…」
暗闇の奥から…背の低い…可愛らしい少女が歩いてくる…。見たところ十代前半…。
短く切り揃えたシルバーブラウンの髪の毛…。くっきりした二重瞼に、小さな唇…。柔らかそうな頬…。
衣装は…冒険者にしては恐ろしいほど軽装…。ボロボロの布一枚を巻いている状態…。
当然…バリーもケニーも…その少女の正体に疑問を抱く…。
「おっ…お嬢ちゃん…あんたいったい…なにもンだ!?」
バリーは…やや動揺した様子で尋ねる…。
すると…とんでもない答えが返ってきた…。
「お嬢ちゃんじゃねぇ!俺は…俺は…」
「…24の男で…勇者だっ!」
1日1話…更新目指します。