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本当の姿(前編)

今回は捻りました。

駄作になるかもしれませんがご了承ください。

ー???sideー


私の名前は三島美香。

どこにでもいる普通の女子高生だ。だけど、そんな私の人生はちょっとしたミスであっさり幕を閉じてしまった。


私には幼馴染の男子がいる。原島翔。こいつは高校では猫を被っているが、実は世間で言うオタクだった。

翔は最近ある恋愛ゲームにはまっていた。「君と僕と願いと」なんて名前のそのゲームを、私は翔に勧められて一緒にやる事になった。


はじめはこんなゲームなんかで何が面白いのか、これをやるなら友達とカラオケにでも行った方が楽しいだろうと思っていた。というか女子の私がなんでゲーム内で女の子を攻略していかなければならないんだと翔に文句を言った。けれど、進めるにつれて私はこのゲームの虜になって行った。


女の子達はみんな個性豊かで可愛いし、このゲーム、主人公だけが恋愛をするわけじゃなくて、選択肢一つで他のキャラとの関係が大幅に変わって行くのだ。気づけば私は一ヶ月も友達とのカラオケや買い物を放っておいてゲームをやっていた。外に出るとしても近所に住む翔の家に行ってゲームのことを話すぐらいだった。



そんなある日、私は今日もゲームの話をしようと翔の家に遊びに行こうとした。だけど、家には誰もおらず、私は庭の方で少し待つ事にした。その日は雲が多くかかっているのにやけに蝉の声がうるさかったのを覚えている。


待ち始めて10分した時だろうか、玄関が開く音がした。私は翔が帰って来たのだと思い急いで家の中に入った。


「翔おかえりー、全く私を待たせてるん…」


別に怒る必要もなかったのだがなんとなくそんな気分で声をかけた。けれど、私が声をかけたのは翔ではなかった。


「な、なんでこの時間は誰も…⁉︎」

「え?」


そこには覆面を被った怪しい男がいた。私が大声を出そうとすると男は私に向かって突進して来た。扉に強く背中を打ち、その衝撃で息が止まる。

男が離れて呼吸が戻ると次はお腹に鋭い痛みが走った。


(え…)


下を見ると私のお腹に包丁が刺さっていた。白いワンピースにジワジワと赤い花が広がっていく。

お腹の一点だけが燃えるように熱いのに体中に鳥肌が立ち寒気がした。


男は私を押しのけ玄関扉から逃げるように走って行った。追いかけようと思ったがうまく力が入らず、私は靴箱に背中を預けたままゆっくりと迫る睡魔に身を委ねた。



これがきっと、私が死んだ瞬間だったんだろう。やけにスッキリとした頭の中は何故か翔と一緒にいた時の記憶がスライドショーのように点々と移り変わっていた。


(あーあ…折角ゲーム楽しいと思ったのに…あいつに勧められたのになぁ…)


記憶はだんだんと薄い幕がかかっていくようにその姿を消した。そして、私は…
















案外すんなりと目を覚ました。

けれど自分がどこにいるのか、うまく働かない頭のせいで認識できなかった。そんな状態が5日ほど続いた。


はっきりと意識を取り戻した頃になると、私は自分の大きな変化に気づいた。背が、というか見た目が大きく変わっていた。まず見覚えのない子供部屋に私はいた。

部屋の内装を見て回ると自分の足が短くなっている事に気付いた。クローゼットらしき棚を開けると扉の裏についていた鏡に自分の姿が映った。


それはいつもの見慣れた私の姿ではなく、幼いながらも顔の整った女の子だった。

そして私の父親らしき人と母親らしき人が6日たって初めて部屋にやってきた。それまでのご飯は全て部屋で、家政婦のような人が運んで来てくれていた。


そこで私は今の自分の名前を知った。

「川端梓」


私はこの名前に聞き覚えがあった。

翔と一緒にやったあのゲーム、「君と僕と願いと」に出てきた邪魔キャラの一人だ。


ゲームの中では川端梓はやたら主人公に突っかかっては女の子達の好感度を下げていくという私が何度もパソコンの前で叫ばされたキャラクターだ。

おかげでそのキャラクターの顔はしっかりと覚えている。鏡を見直すとたしかにあのキャラクターの面影があった。ここで私は今の自分の状況がやっとわかった。


(私…ゲームの中に入ってる⁉︎)


私は現実を受け止められず、目の前が真っ暗になった。


















この設定、どうでしたでしょうか?

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