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作戦再実行です

すいません今回はかなり短くなってしまいました…

「女優作戦」も「趣味作戦」も作戦としては失敗したが、神崎は星宮と友達になることができた。これから神崎は友達が沢山できて、思い描いていた青春を過ごして行く…というわけにはいかなかった。


「なんでこんなにもみんな噂が大好きなのよ⁉︎」

「お、落ち着いてヒカリちゃん」

「初香ちゃんは悔しくないの!あの馬鹿ども…初香ちゃんの優しさになんて態度とんのよ!」


未だに神崎はクラスで孤立している。

そうというのも星宮が休み時間毎に神崎に逢いに来るからだ。それ自体は友達として当然なのだろうが…周りの生徒たちにはそれが恐ろしい光景に見えているようだ。


「おい…神崎さんなんで隣のクラスの星宮とつるんでるんだ?」

「あいつら何か共通点あったか?」

「もしかして神崎さん…いや、新女王は…」

「「「星宮を従えて新勢力を作った⁉︎」」」


そんな事を言われたらしい。

そのせいで落ちた消しゴムを取ってあげただけで必要以上に頭を下げられたり、少しぶつかっただけで土下座されたり、どんどん周りから浮いてしまっている。


「もー許せない!噂言い始めたやつゴミ箱にぶち込んでやる!墓月!あんた知らない?」

「俺にダチを売れってか?嫌なこった。俺が代わりにぶち込んでやるこらお前は神崎ちゃんと仲良くおしゃべりしてな」

「はあ⁉︎それで私の怒りがおさまると思ってんの⁉︎言わないってなら…先にあんたからゴミ箱行きだぁ!」


飛びかかる星宮からするりと避けて将吾は部室から逃げ出して行く。それを追うようにして星宮も勢いよく部室から飛び出す。


「はっ!さらばだゴリ宮!」

「誰がゴリ宮よ!ゴミ月!」


なんとも仲のいい二人はそのまま旧校舎内で鬼ごっこを始めてしまった。

そんな二人をみて慌てている神崎を仔猫先輩がなだめている。


「わ、私のせいで…ど、どうしましょう?」

「安心しろ神崎、あの二人だといつものことだ。そのうちゴミ箱に突っ込まれた墓月が運ばれてくるだろうさ」


ゴミ箱に突っ込まれた将吾が運ばれて来るのがいつものことというのは他の生徒から見たら異常だが、この部室では週に二回はあることだ。

それより気になることが僕にはあった。


「神崎さん、いつのまにか星宮とかなり仲良くなってるんだね」

「えっ!?」

「下の名前で呼んでるし、ちゃん付けだし」

「あ…そ、それは…ヒカリちゃんが良いって言ってくれたから…///」


どうやら本当に仲良くなったらしい。

けれど現状はそんな二人の仲をいいように捉えてはくれていない。それはすごく悔しく、彼女達の事を個人の妄想で偏見を持たれるのが不快に感じた。


するとちょうど星宮がゴミ箱に突っ込まれた将吾を連れて戻ってきた。


「「ただいまー」」

「「おかえり」」

「おかえ…えっ!?は、墓月くん、大丈夫ですか⁉︎」


僕と仔猫先輩には慣れた事なので普通に返事を返したが、神崎は将吾を心配していた。

だが、これぐらいで将吾を心配する必要はないと思う。日頃から仔猫先輩と三河先生、星宮からの体罰を食らっているのにピンピンとしているのだ。おそらく三階から飛び降りてもギリギリ生きてるのではないだろうかと思わせる。


「おい星宮、このままでいいのか?」


仔猫先輩は星宮と神崎の現状を心配してくれているようだ。いつもは上から目線だったり厳しい事を言う人だが、内心では部内1番の心配性のようだ。そういうところから僕はこの先輩を尊敬できる。


「大城」

「いえ、なんでもないですよ?」


しかし、心を読める点だけは感心できないとも思っている。仔猫先輩からの視線に冷や汗を流しながら僕は星宮の話を聞くことにした。


「それで、どうするの星宮さん?何かするっていうなら僕も手伝うけど」

「とりあえず、あいつらの誤解を解かないとね…」

「そういう事なら私も協力させてもらうぞ?依頼の後始末もこの部の仕事だ」

「あ、じゃあ俺もー」


はじめは僕一人で手伝うつもりだったが、結局はこの部でまた神崎の手助けをすることになった。


「えーと…お手数をおかけします…」

「「「「いえいえいえ」」」」



僕らはもう一度「神崎さん友達作り計画」を立てることとなった。


次はもっと早くあげます!

読んでくださった方々ありがとうございます。

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