一茜の歌集(にのまえあかねのうたノート) 澪標
それではいってみよー
粛然と
夜目に明々(あかあか)
映える月
えみえぬ人と
いづれらちかき
《私の真面目訳》
静かに堂々と
私の夜の目にとても明るく
美しくきわだって見える月は
見ることができない君と
どちらが近いのでしょう
《脚色した現代語訳(語り口調)》
静かに堂々と明るく照らしている月は見ることができますが、どこかに行ってしまったあなたは会うことができず見ることもできません。ならば月のほうが近いのでしょうか。
《一応の解説》
粛然
静か。礼儀正しい。堂々としている。
夜目
夜にものを見ること。またその見ている目のこと。
明々(あかあか)
非常にあかるいさま。
《一解説》
発想は古典あるあるですね。
見ることができるものと見ることができないものでは、見ることができるものの方が近いと考えるのは当然。しかし、見えるものに『月』。見えないものに『遠くに行ってしまった人』を当てはめると、正確ではないということがわかりますね。そのようなちょっとした発見を歌にしています。
イチョウの葉が黄色と緑の絵の具を混ぜたかのように紅葉しかけています。
イチョウには銀杏、公孫樹、鴨脚と3つの漢字があります。
銀杏………銀色の杏に似ているから
公孫樹……孫の代になってからぐらいでないと実をつけないと言われるほど長い間実をつけないから
鴨脚………イチョウの葉が鴨の足に似ているから
がそれぞれの語源。
鴨脚は中国で「やーちゃお」みたいな発音だったのでそれが鈍ってイチョウになったそう。
秋の紅葉!楽しみですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
体育が苦手だった茜は、サッカー、バスケ、などでは、
「ボールで遊ぶ」
というより、
「ボールに弄ばれる」
茜でした。
他の和歌も見て行ってくだされば光栄です。
みなさんに31音の魔法がかからんことを
from 一茜