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第15回報告書「異世界に対する現在の概要」




 新入隊員の皆様へ


 現在異世界について判明していることは非常に少ないです。

 我々は常に情報不足であり対応も後手にならざるを得ません。

 しかし、10万回に及ぶ異世界へのエージェント派遣及び優秀な研究員達により少なからずその全容も把握できるようになりました。

 以下にはそれを記します。




 まず、異世界とは文字通り我々現行世界とは様々な部分において異なる世界です。

 場所によってそれは様々ですが、神を名乗る上位存在によって統治されていたり、魔法と呼称される未知の技術を使用するなど、法則自体も我々の世界に批准するとは限りません。


 逆に共通する部分は現行世界とほぼ同じように人間がその世界における頂点であり、しっかりとした文明を持っていることです。

 しかしその文明レベルはどれもが中世ヨーロッパでレベルで停滞しており発展の見込みはありません。

 場合によってはその打開の為地球人が呼び出されることもあります。


 異世界の存在は古くから確認されていましたがここ最近になり現行世界から異世界への転移・転生が頻発しています。

 このことと異世界を舞台にした娯楽文化が爆発的に増えたことは何らかの関連性があると考えられます。

 特に最初期から力を持ち、危険視されていたのが

インターネットサイト"小説をつくろう"です。


 "小説をつくろう"(以下つくろう)は素人による小説投稿サイトです。

 2030年までには日本国内に流通するライトノベルほぼ全てを異世界を舞台にした作品へと塗り替え、その勢いは世界各地へと伝播しました。

 我々は対応策として本社を買収し、事実と思われる異世界描写がある小説を一部削除しました。

 現在も投稿された小説は全て情報庁ネット情報削除・改変課により監視されています。


 機構は過去、つくろう内において半ば規格化された小説を大量に投稿する事で全体を陳腐化させ事態の終焉を画策しましたが、逆にシェア・ワールドとしての認識を広め被害は更に拡大しました。

 その際B級エージェント・白里が仕事中に執筆した標準的な異世界転生小説を採用しました。

 エージェント白里は反省するように。


 これは最も被害の大きい日本国での一例に過ぎません。

 同様の事態は世界各国で起こっており、全ての職員、エージェント、研究員、医師はこの沈静化に努めるよう努力して下さい。


 世界は我々の手にかかっています。


 次ページよりガイダンスとその詳細が記載されています。

 参照して下さい。






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