表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

詩集「くらしいの歌」

血の花

作者: くらきしい

狂った人や残酷描写に抵抗のある方は、お気をつけください。


ナイフを壁に突き立てる

痛むおなかを押さえこむ



何もない


筆も絵の具も

音もことばも


血のついたナイフ以外には

白い壁に囲われた部屋の中


「助けて」と叫ぶ

「ここにいる」と喚く

声は反響して自らのもとへ帰ってきた


どのくらい?

時間などとうに忘れたさ


外側の世界から聞こえる笑い声

内側の世界には……



ナイフを握る 強く、強く



脱出する気はない

ただ

このまま死ねない


部屋一面を 真っ赤な花で飾ろう

その真ん中で 僕は笑って


朦朧とする意識の中

息を止めて

心を止めて



ナイフを横に引いた



部屋一面を 真っ赤な花で


その真ん中で 僕は笑いたい


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ