PVゼロの夜に思うこと
今、初めて書いた小説を投稿している。
書いたきっかけは、久々にとある小説を読んだ時に、「自分でも表現できるかも」と思ったという、よくありそうなエピソードなので、詳細は省略する。
先月、正確には令和8年の4月に、カクヨムへの投稿を始めた。書いた作品を初めて投稿したときは、年甲斐もなくとても緊張した。それは、自分の書いたものがどう評価されるのかという、ワクワクに似た感情だった。
投稿したらすぐにたくさんの人に読んでもらえると思っていたのだが、全く読んでもらえなかった。ワクワク感は急に、「もしかしたら誰にも読んでもらえないのかもしれない」という不安に変わり、何とかしなくてはという焦りに変わった。
慌てて、自分と同じジャンルの作品を読みにいった。そこで応援マークと星を知った。同時に、書き手の方々の小説を読んで驚いた。豊富な知識、想像を掻き立てる表現力など、数え上げればキリがないほどの自分との差を感じた。ああ、自分の小説が読まれないのは当たり前だなと、落ち込んだ。
そんなとき、同じジャンルの書き手の方々が読んでくれて、応援マークをくれて、コメントもくれて、フォローもしてくれた。本当に嬉しかった。多分そのとき初めて、「自分の作品を読んでもらえる喜び」を知った。
その喜びを知ってから、原稿作りと推敲に、より力が入るようになった。書き手としてより良い作品を作りたいという思いから、他の投稿作品を多く読むようになった。
そして、それと同時に、自分の中に欲が生まれていった。
同じジャンルの書き手の方にもっと喜んで欲しい。読む専門の方や違うジャンルの書き手の方にも読んで欲しい。新着で見かけた方にも読んで欲しい。もしお勧めに載ることができたなら、それを見かけた方にも読んで欲しい。読んで欲しい、読んで欲しい、読んで欲しい……
あるとき、ふと思った。
1日何回PVを確認してるのか、と。
朝、昼、夜、いったい何回確認したか分からないほど、自分は「読まれたい欲望」に支配され、その確認作業をしていた。
本末転倒だと思った。
書くことが楽しい。自分が想像したことを文字にできたことが嬉しい。そんな気持ちが自分から消えかかっていた。アマチュアである自分は当然に、そういう純粋さを楽しむべきだと、そう思い込もうとした。
でも、それは叶わなかった。
自分の中に生まれた、読んで欲しいという欲望が消えることはなかった。
それから私は、書きたい欲と読んで欲しい欲を、なんとかバランス良く保とうとしている。前者が善で、後者が悪という、簡単な構図ではないのだ。正直、どちらも楽しい。
だが、それでもやはり、PVゼロの夜は切ない。
私を色々な気持ちにさせてくれる小説投稿という新しい楽しみを、今後もたっぷりと味わっていきたい。深夜4時の今、そう思っている。




