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生意気なトビラ

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782



【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:生意気なトビラ


ウチには生意気なトビラがある。

何が生意気かと言えば、なかなか開かないのだ。

建て付けが悪い、と言うわけじゃないんだけど、

使ってる内にそうなった。


「くそっ!開けよ!あっ」


お盆を持ってドアを出ようとした時、

いつも通り開かないからついバランスを崩し、

手に持っていたお盆をひっくり返しちゃった。


「はぁ〜。油でもさして、ちゃんと開けるようにしなきゃダメなんかなぁ」


当たり前のことを普通に思うが、生来、無精な俺。

まぁ俺がこんなだからドアもこんな風になっちゃったんだろうけど、

結構、面倒臭い事は面倒臭い。


でもそんなある夜のことだった。

いつものように寝ようとした時、

コト…コト…ゴトン…と音がした。


「ん、なんだ?」

と思って寝かけていたベッドから立ち上がり、

隣の部屋へ行ってみる。でも誰もおらず何もない。

いつもの光景が広がってるだけで、

もしかして…と耳と感覚を澄ましてみると、

どうやら音は階下から聞こえていたようだ。


ミシ…ミシ…と誰かが歩くような音がする。

そこまで来て、

「も、もしかして…泥棒…?」

そう思った瞬間、恐怖が走る。

ここへ引っ越して来てからこんなこと初めてだ。

だからこんな事に対する免疫も無く、余程にビビる俺。


「マ…マジかよ…」


いつもならこんな境遇に出くわせば、

撃退するような自分を妄想のうちに見るのだが、

実際その段階になると

そんな事は到底言ってられない。


恐怖の方が当然先走り、余程に保身の心が働き、

何が何でもこの急場をしのがねば!

とこの場をなんとか無事に

乗り切ることだけに徹してしまう。


俺はすぐ部屋に戻り、ドアを閉め、携帯を手に取り、

警察に通報しようとした。

すると…

「ひゃあああ…!」

と言うような狂った声が下から聞こえ、

おそらく犯人のもので、

遭遇すれば間違いなく殺されてしまう!?

なんて恐怖がまた走る。


「すぐに、すぐに来てください!」

とりあえず警察に通報した直後、

「お前、言いやがったなぁ〜〜」

と黒ずくめの男の輪郭・影がドア越しに見えた。


俺の部屋のドアは十字に木枠が設けられ、

その四角にガラス戸が張ってある、そんな形をしていた。


ゴン!バキン!とそのガラス戸を割ろうとする犯人。

でもその時初めてわかったが、

そのガラス戸は異様に強度が高く、

大の男が手でバンバン叩こうが蹴ろうが一向に割れない。


「頼む!もってくれ!」

ドアノブを力強く持ちながら開けられないようにし、

俺は心の中で何度もドアにそう祈り、

とにかく警察が来てくれるのを待ち続ける。


でもその時一瞬、ドアノブを放しても、

ドアは自分の力で開かない…?

そんなふうになってるような光景もその時、

俺は確かに心と気配で感じた。


やがて警察が来てくれて男は御用。

「はぁ〜〜助かったぁ…」

俺は心の底から安堵した。


結局、犯人がいる間ドアはびくともしなかった。

そして俺が手で開けると普通に開いた。


ほとぼりが冷めてドアを目の前にしていた時。

ドアの中から光のようなものが見え、

そいつが俺に向かってこう話した気がした。


ドアの精霊?「守ってやったぞ。感謝しろ。それとな、油をさせよお前」


「……え?あ、そうか」


きっと俺の妄想だったのかも知れないけれど、

確かにそう言われた記憶が今でも残ってる。


そう言えばあの時、あの泥棒はドアノブを何度も回し

ガチャガチャしながらこのドアを開けようとしていた。

それでもこのドアは開かなかった。


ガチャリ…と何度もドアは開けられて

良いような状態になっていたのにかかわらず、

一向に開かない。


「…もしかして、お前が意思を持って俺を守ってくれてたのか…?」

そう思わざるを得ない状況が

確かにあの時あったのだ。


それから何かにつけてこのドアは俺に催促してくる。

・定期的に油をさせ

・オレに感謝しろ

・あの時守ってやったんだ

・何があってもオレだけは取っ替えるなよ?

・他の家具より重宝しなさい

・大掃除の時はまずオレを磨くこと

・オレを見てその気になった時は必ず「超あざっす」って言えよ?


他にもいろいろ言ってたみたいだが

こいつの性格がわかった気がした。

生意気なヤツ。


でもまぁ生意気でも俺を守ってくれたんだからと、

今でも俺はこいつを重宝している。


ドアが言うことを聞かない時は得てして、

そのドア自体が何か別の意思を持って

その別の方向へ働いてるのかも?

そんな事も考えなきゃいけないかなぁ

なんてちょっと学んだ気がした。



(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!

お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=G9dIh-DT0lI&t=21s

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬

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