59.お見合い
横山隼人は、緊張した面持ちでレストランの椅子に座っていた。隣には佐ノ介、斜め前には上官である飯田大佐。そして、隼人の真正面には全く知らない女性が座っていた。
「大佐、ご紹介します。この男は横山隼人二曹です。第17歩兵小隊に所属する兵士で、この間の特殊任務では八面六臂の活躍を見せました」
隼人の緊張をよそに、佐ノ介は淀みなく大佐に言い切る。大佐が満足気に、ほうと声を上げると、そのまま大佐の方も隣に座る女性の紹介を始めた。
「横山二曹、こちらは私の娘の咲だ。父である私が言うのもなんだが、気立てのいい優しい子だ。ほら、咲、ご挨拶を」
大佐が咲にそう言うと、咲は緊張した様子で頭を下げた。
「こ、こんにちは、飯田咲です、よろしくお願いします…」
咲が挨拶をすると、隼人は遠慮がちに会釈し返す。隼人はそのまま佐ノ介の方に向いた。
(俺も?)
隼人が佐ノ介に目で問いかけると、佐ノ介は頷く。隼人は咲の方へ向き直った。
「横山隼人です…よろしくお願いします」
隼人は座った状態のまま30度の角度になるまで頭を下げる。大佐はそんな隼人の姿を見て、好感を抱きながら頷いた。
「うむ。確かに噂通りの男だな。では、後は若者同士に任せよう。安藤、行くぞ」
「はい」
大佐と佐ノ介は、言うが早いか立ち上がり、その場を立ち去る。隼人と咲は自分の同伴者を止めようとしたが、それも叶わずに大佐と佐ノ介は去っていった。
互いに見ず知らず、初対面同士の若い男女が、2人きりになった。
(うーわ、どーしよ、お父さんがウッキウキで『お見合い相手見つけてきたぞ!』なんて言ってくるから、断るのも野暮かなって思って、まぁ最悪クソ女のフリしてフラれればいいやって思って来たら…何よこの人、スポーツ刈りだしゴツいし顔怖いし…)
咲は張り付けたような笑顔をして、レストランのメニューを見る隼人の姿を観察する。
「あの」
「はい?」
隼人が不意に声を出し、咲は裏返った声で返事をする。隼人は小さな声で言葉を発した。
「水…」
「あぁー、はい!取ってきますね!」
咲はわざとらしく高い声を作って慌てて立ち上がり、給水器の方へと小走りで向かっていった。
「あ、ちょっと…」
走って行った咲の背中を見て、隼人は罪悪感を覚えた。
(『水、取ってきましょうか』って言おうと思ったんだけどな…なんか申し訳ないことしたな…)
隼人は1人で頭を抱えると、恨めしそうに佐ノ介の座っていた席を睨んだ。
(任務がこんなのだとは聞いてなかったぞ、佐ノ介…)
隼人のそんな思いも知らず、水の入ったコップを持ってきた咲は、鋭い表情の隼人の横顔を見て内心ビビっていた。
(やっば、めっちゃ怖い顔してる…水持ってくるの遅かったかな…?)
咲はそう思いながら、勇気を振り絞って自分の席に戻り、また作り笑いをしながら隼人に声をかけた。
「お、お水、持ってきましたー…」
咲がそう言うと、隼人は鋭い顔から元の無表情に戻り、咲に小さく会釈した。
「ありがとうございます」
「いえいえ全然」
隼人は礼を言うが早いか、コップの水をひと息に飲み干す。水を飲み終えた隼人は、わずかに微笑んだ。
「ふーっ…今日初めての飲食だ…」
「えっ?」
隼人の言葉に、咲は不思議に思って声を上げる。隼人が咲の方を見ると、咲は睨まれてると思って慌てて言葉を選び始めた。
「いや、その、別に、他意は無いんです、もうお昼なのに、朝ごはんとかも食べてないんだーって思っただけで…」
「あー…」
「別に、そんな、他人の生活にケチを付けるつもりだとか全然無いんです、はい」
咲が慌てて言うと、隼人は言われた言葉を考える。隼人が無言の間、咲は作り笑いの内側で錯乱していた。
(やばいやばい、絶対怒らせた。『ナマ言ってんじゃねぇ小娘、大佐の娘だからって調子乗るな、潰すぞ』って思われてるよ絶対!)
「…そういえば昨日もプロテインだけだったな」
咲の不安をよそに、隼人は呟く。
「なんですって?」
咲の表情から作り笑いが消える。隼人は無表情のまま、咲の顔を見た。
(まずい、なんか機嫌を損ねたか…?)
隼人は不安に思いながら咲の様子を窺う。
「もう一回」
「え?」
「もう一回言ってください、横山さん」
「じゃあ…『え?』」
「そっちじゃなくてその前」
「『昨日もプロテインだけ』」
「それです。プロテインは食事じゃないですよ、ちゃんと食べなきゃダメじゃないですか」
先ほどまでの咲の不安げな表情は消えていた。咲は真面目な顔で話を続ける。
「時間がなかったとしても、食事はちゃんとしなきゃダメです。ウチの父も、少し前まで酒の飲み過ぎで肝臓の数値がヤバかったんですよ?危うく入院騒ぎでしたよ」
「そう、なんですか」
「そうなんです。それから私栄養士の資格取って、父の健康を管理してあげてたのに、あの人ったら、酒が飲みたいからって私のこと嫁にやりたいんですよ。嫌になりますよねぇ」
咲の言葉に、隼人はやや気圧される。同時に、隼人は気まずそうに話しかけた。
「あの、飯田さん」
隼人の表情が見たことのないものだったので、咲は色々と思いながら耳を傾けた。
(話しすぎたかな…嫌われた…?まぁでも別にそれでも…)
「俺のことが嫌なら、そう言ってほしいです」
隼人は咲の顔を見ながら言う。咲は少し驚きながら、隼人の言葉を待った。
「親に従って、無理に好きでもない男と付き合う必要はないです。結婚したくないならないで、それでいいと思います。俺は無愛想で、無口で、筋トレと仕事の話しかできない、つまらない男です。大佐には俺から言いますから、どうか、無理はなさらずに」
隼人が言葉を選びながら話しているのが、咲にもわかった。
(…この人…)
咲は小さく微笑むと、隼人の提案を否定した。
「そんなことないです、むしろ、もっとお話聞かせてほしいです。一緒に食べましょう?」
「…わかりました」
咲が言うと、隼人も無意識のうちに微笑み、頷く。咲はそんな隼人の表情に、思わず笑顔になっていた。
「隼人さん、筋トレが趣味なんですよね?だったら鶏肉はおすすめですよ。タンパク質の量はプロテインよりは劣るかもしれないですけど、何よりお腹がいっぱいになります」
咲がメニューを広げて言うと、隼人も感心した様子で頷く。
「では、食べます」
「あ、あと、ビタミンもちゃんと摂取しないとダメですよ。筋肉ついても風邪をひいたら元も子もないですからね。このほうれん草いきましょう」
「わかりました」
咲に言われるがままに隼人はメニューに並んでいる品を注文用紙に記入していく。
「あとそれから…」
「飯田さんは注文しなくていいんですか?」
隼人に不意に尋ねられると、咲はメニューを見ながら考え始めた。
「うーん…」
「金は大丈夫です、俺が出します」
「え、そんな、自分の分は自分で出しますよ」
「いや、そうはいかないですよ」
「でも…」
隼人と咲の会話が平行線になる。すると、隼人がふと何かを思いついた。
「じゃあ、コイントスしましょう」
「へ?」
隼人の突然の提案に、咲は思わず隼人の顔を見る。隼人は少し明るい表情で話を続けた。
「俺の知り合いにマジシャンがいまして、そいつが悩んだ時にはそれで決めるんですよ。裏か表か選んでください。勝った方の言い分を通しましょう」
隼人はそう言いながらポケットを漁り、財布を探す。咲は戸惑いながら隼人の言うことを聞いた。
「えーっと、じゃあ、表で…」
「はい…ん?」
隼人は咲の返事を聞きながらポケットの中身の異変に気づいた。
「どうしました?」
「財布忘れました」
「えぇっ!?」
咲が声を上げると、周囲の客が咲の方を見る。咲は気まずそうに咳払いをして誤魔化した。
「何やってるんですか!」
「いや申し訳ない」
「別に謝らなくてもいいですけど…」
「じゃあ咲さんのコインで」
「いやいや、そもそもこんなところでコイントスなんて行儀悪いじゃないですか」
「咲さんも財布を忘れたんですか?」
「ちゃんとあります!」
隼人に言われると、咲は自分のスーツのポケットに手を突っ込む。しかし、普段なら入っているはずの財布は、そこに入っていなかった。
「…あれ?」
「もしかして?」
「もしかしないです、ちゃんとあります!ただ…ちょっと見つかんないだけで…」
咲はそう言って自分の服やズボンに付いているポケットを全て確認するが、財布はどこにも入っていなかった。
「嘘ぉ…」
「…お互い、やっちまいましたね」
「えぇ…やっちまいました…」
咲が落ち込んだような表情をすると、隼人は静かに声を上げながら笑い始める。咲は隼人の満面の笑みを見ると、顔を下に向ける。
だが、すぐに堪えきれなくなると、少しずつ咲も声を出して笑い始めた。
「あーもう、あんな偉そうなこと言っておいてこれなんて、ダメですね!私」
「いやいや、俺の方こそ、これで軍人やってるんですから。もっとダメですよ」
咲が笑顔で言うと、隼人も笑顔で言う。
「にしても、どうしましょう。せっかくだから何か食べたいですよね?特に隼人さんは何も食べてないんですから」
咲が笑顔のまま困惑すると、隼人は周囲を見回して何か思いついたようだった。
「俺にいい考えがあります」
「はい、どうぞ」
「安藤に奢らせましょう」
隼人の提案に、咲は目を見開いた。
「あの、さっきまで一緒にいた人ですよね?」
「はい」
「いいんですか?ちょっと申し訳ないような…」
「安藤は許してくれます」
「…じゃあ、それで」
咲が折れると、隼人は頷く。そのまま隼人は注文用紙に咲から言われたメニューを書き連ね始めた。
「それで、咲さんは何にしますか?」
隼人と咲が会話している様子を、飯田大佐と佐ノ介は少し離れた席から見守っていた。
「いやはや、うちの娘があんなに打ち解けるとはな」
大佐は目の前のステーキを頬張りながら、佐ノ介に言葉を漏らす。佐ノ介は話を合わせ始めた。
「そうなんですか?」
「うむ。昔からあの子は内弁慶でな。私や妻にはガミガミ言うくせに、友達の前では大人しくて、あんな風に心から笑っているのは滅多に見なかった。安藤、お前の紹介してくれたあの男、相性が良いみたいだな。感謝する」
「いえいえ、私はするべきことをしただけですので」
大佐の言葉に、佐ノ介は丁寧に答える。佐ノ介はその横目で、隼人と咲の席に運ばれていく大量の料理を見ていた。
「つきましては大佐」
佐ノ介は改めて大佐の方に向き直る。大佐は佐ノ介の言いたいことを察した。
「あぁ、わかってる。お前が昇進する時には、私のコネを使わせてやる」
「ありがとうございます。そちらのステーキは私の方につけておいてください」
佐ノ介はうやうやしく頭を下げる。大佐は笑いながら尋ねた。
「気持ちは嬉しいが、財布に余裕はあるのか?」
「えぇ。今日は妻とデートの約束をしておりまして、いつもより多めに持ち合わせていますから」
「ではお言葉に甘えよう。私はタバコを吸ってくる」
大佐はそう言って席を外す。
佐ノ介が会計をするために財布を取り出すと、レストランのウェイターがやってきた。
「あの、安藤様でしょうか?」
名前を呼ばれた佐ノ介は、ウェイターのほうを見た。
「はい、そうですが」
「あちらの席の方から、あなたにお支払いいただくように伝えられまして」
佐ノ介は予想外の出来事に、ウェイターを見る。しかしウェイターは構わずレシートだけ佐ノ介の前に置き、足早に去っていった。
佐ノ介は隼人と咲の方を見る。隼人と佐ノ介の目が合うと、隼人は申し訳なさそうに両手を合わせた。
「あんにゃろう」
佐ノ介はそう思いながら自分の前に置かれたレシートを見る。何も書かれていないはずの裏面に、隼人の手書きで「財布なかった。ごめん」と書いてあるのを見つつ、佐ノ介はレシートの表面を見た。
「…うげぇっ!?」
レストランでは見たこともないような4桁の数字の並びに、佐ノ介は思わず声を上げる。佐ノ介は周囲の目も気にせずに立ち上がり、隼人と咲の方を見るが、すでに2人は消えていた。
「ふざけたことしやがって…」
「どうした、安藤」
佐ノ介が恨み節を吐いていると、大佐が戻ってくる。佐ノ介は冷静な様子を取り繕って話し始めた。
「これはどうも大佐、どうもうちの二曹と大佐のお嬢さんは財布を忘れたようで…私にこれを」
佐ノ介はどうにか怒りを抑え込みながらレシートを大佐に手渡す。大佐はそこに記された額面を見て、開いた口が塞がらない様子だった。
「これはすまない。うちの娘はああ見えて食い意地が張っててな、自分で美味いものを食べるために調理師の資格を取ったような女なんだ、いや申し訳ない、ここは私が出そう」
大佐は申し訳なさそうに謝りつつ、自分のポケットを叩く。
しかし、徐々に大佐の焦りが増していき、顔色も青ざめていくのが、佐ノ介の目にはわかった。
「…まさか」
「…いや、大変申し訳ない」
「…ですよね」
佐ノ介は大佐の財布がないことを理解した。
「…ごめんな」
大佐はしおらしく謝る。佐ノ介は一度片手で頭を抱えたが、すぐに笑顔を作った。
「…大丈夫です。娘さんに今日の感触を聞いておいてください、私が会計しておきますので」
「あ、あぁ、すぐに」
「あの、昇進のことも」
「お、おう、もちろんだ、絶対に忘れない。失礼する」
大佐は気まずそうに何度も会釈しながら、その場を立ち去った。
1人残された佐ノ介は、机の上に並ぶ大量のグラスと、ステーキの大皿を見て大きくため息を吐き、近くを通ったウェイターに声をかけた。
「すみません、これいくらぐらいですかね」
佐ノ介に聞かれると、ウェイターはすぐに腰の機器のキーボードを叩き、大佐の注文した代金を見せつける。
「マリとのデートがぁ…」
佐ノ介は見せられた代金の額を見ると、涙目になりながら財布を開いた。
同じ頃、レストランの外では隼人と咲が談笑を楽しんでいた。
「咲さん、随分食べるんですね」
「…まぁ。食べるの、好きなんで。隼人さんはあんまり食べてなかったですよね?」
「そうですね。ああいうところの食事って、慣れなくて」
隼人はそう言って困ったように笑う。隼人は一度目を逸らした後、咲の目を見た。
「今度は、咲さんが俺に料理を作ってくれませんか」
隼人の言葉に、咲は驚いた様子で目を見開く。咲は戸惑った様子で周囲を見た。
「いいですけど、口に合うか…」
「いえ、咲さんは、俺のコンディションを考えて料理してくれるだろうから、たとえどんな味でも、俺は食べてみたいです」
隼人は真面目な表情で言う。咲は隼人の初めて見る真面目な表情に、少し頬を赤くした。そして、満面の笑みを浮かべて答えた。
「いいですよ。隼人さんと一緒の食事は、楽しいですから」
咲の言葉を聞くと、隼人も微笑む。隼人の表情を見た咲も、同じように微笑んでいた。
そんな2人のもとに、大佐がやってくる。
「咲、ここにいたか」
大佐が咲に尋ねる。咲が大佐の方に振り向くと、大佐はすぐさま咲を叱り始めた。
「全く、他人に自分の食事を奢らせるとは何事だ」
「それは」
「大佐、違います、自分のせいです」
すぐさま咲と大佐の間に、隼人が割って入る。咲の前に隼人の大きな背中が現れた。
「自分が財布を忘れ、しかし腹一杯食べたかったので安藤に奢らせました。結果として大佐の財布を使うことになってしまい、申し訳ありません」
「違いますよ隼人さん、うちの父も多分財布忘れてます」
隼人の背中の影から咲が顔を出して言う。大佐の顔は一瞬で固くなった。
「図星でしょ?お父さん?」
「…そうだな」
大佐は正論に怒気を抜かれる。隼人が咲を見下ろすと、咲は隼人にウィンクしてみせた。
「ありがとうございます、隼人さん」
咲は隼人にだけ聞こえるように小声で言う。隼人は微笑むだけだった。
レストランから佐ノ介が出てくる。佐ノ介はその場にいた3人に声をかけた。
「みなさん、会計は済ませましたよ」
佐ノ介が声をかけると、殺伐とした空気がなくなり、佐ノ介に視線が集まる。佐ノ介はニヤリと笑い、領収書を見せた。
「皆お腹いっぱいでしょうし、お開きにしませんか?」
佐ノ介が言うと、3人はそれに納得したようだった。
隼人は一礼すると、佐ノ介の方へ歩いていく。お見合いが始まった時のように、飯田親子と、佐ノ介、隼人の2人ずつに分かれると、4人はお互いに一礼した。
「それでは、お疲れ様でした」
佐ノ介がそう言うと、4人は解散する。佐ノ介と隼人は、飯田親子の背中を見送ると、自分達もそれに背を向けて歩き出した。
隼人は早速口を開いた。
「すまんな、佐ノ介。奢らせて」
「…そんなことより、咲さんはどうだった?」
佐ノ介は不機嫌そうに尋ねる。隼人はわずかに微笑みながら答えた。
「いい人だった。次会うときは、彼女の手料理を食べられるらしいから、俺は今から楽しみだよ。もっとも、次があるかわからんが」
「…そうかい。じゃあ、早めのご祝儀を出せてよかったよ」
佐ノ介の言葉に、隼人は佐ノ介の表情を見る。不機嫌そうだった彼の表情は、ニヤリと笑っていた。
同じ頃、大佐は咲に対して同じような質問をしていた。
「咲、あの男はどうだった?」
「財布は忘れる、ご飯は食べない、ズボラで生活力なんかカケラもない」
咲は辛辣な言葉を並べていく。それを聞いた大佐は、眉を顰めた。
「…となると、嫌か」
大佐の質問に、咲は首を横に振った。
「でも、面白くて、優しい人。そう思った」
咲はそう言うと、今日の一連の出来事を思い出し、笑い出す。
「ねぇお父さん、もう一回彼とお話しする時間とか作ってくれる?」
咲の言葉に、大佐は心なしか嬉しそうな、寂しそうな表情をすると、強がって言葉を出した。
「今度は財布を忘れないようにな」
「大丈夫、今度は私が自分で彼に料理を作ってあげるから」
咲はそう言ってから、大佐の少し前を歩くと、小声でつぶやいた。
「…きっと、これから先も、ずっとね」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました
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