絵しりとりは楽しいぞ
皆さまは、「絵しりとり」というものをご存じでしょうか?
まぁ、言葉を読んだそのままですよね。
複数の人達で絵を描いて、絵でしりとりをつなげていく。
シンプルながらも、それぞれのイラストの個性や性格が表れる、楽しい遊びといえるでしょう。
……えぇ、皆さんの言いたいことは分かっていますよ。
「とは、お前が絵しりとりをするというのか?」
そうおっしゃりたいのですよね。
えぇ、やりましたとも。
様々な条件がそろい、『それ』は先日決行されたのです。
というわけで、その時の様子をお伝えしていくことにいたしましょう。
それはある週末のこと。
おりしもその日は、自分以外の家族が全員出かけており、私は家で一人、のんびりとしておりました。
そんな時にふとよぎるのは、『誰か遊んでくれないかなぁ』という思い。
大体そんな時は、SNSをぼんやり眺めて過ごすことが多いというもの。
家族不在ということもあり、パソコンを自由に使える。
それもあり私は、とあるSNSにこんな書き込みをしてみたのです。
今、家族全員でかけてて誰もいないんだ〜!
誰か私と絵しりとりしようぜ〜!
まず私からね!
はい、ヒヨコ!
『こ』から始まる何かリプしておくれよ〜!
でも何を描いたか文字で書くのはだめ。
もし誰か続けてくれたら、私も文字書かずに描いてみる〜!
この書き込みに合わせて掲載したのが、この可愛いひよ子ちゃんです!
『わー、可愛いヒヨコですね!』
そんな皆さまからの声が、私の耳に届いてきそうです。
来るかなぁと思いつつ、待つことしばし。
いやぁ、世の中には慈悲深い方がいるというもの。
優しいフォロワーさんのお一人が、私の呟きに反応してくださいました。
その方が描いてくれたのはコップ。
ということは私が描くのは「プ」から始まる何かのイラスト。
それをふまえ、完成したのがこちら!
聞くまでもないとは思いますが、「プ」から始まる何の言葉か当ててみてくださいね。
ではどうぞ!
えぇ、実に躍動感あふれる、少年の一瞬をとらえた作品が出来たと自負しております。
まぁ、あれですよ。
浮力と人体構造に、若干の矛盾が生じた。
それ以外には、何の違和感もない作品であるといえるでしょう。
まぁ、この後の何が凄いかって、これをきちんと「プール」と理解していただけていたのです。
「ル」から始まるということで、お相手が選んだのは「ルーレット」。
ですので、次に私が描くのは「ト」から始まる言葉となります。
もうね、あれしか出てきませんでした。
そう、あの有名な青い顔をした機関車ですよ。
というわけで、完成したのがこちら!
うんうん、今にも素敵な汽笛が聞こえてきそうですね。
さらに素敵なのは、お相手はこれもきちんと認識をしてくださっていたこと。
スイカを描いていただき、私の託された文字は「カ」となりました。
そこで私が描いたもの、それはこちらとなります。
たまたま映った影が、いい感じに怪盗感を出しているではありませんか。
この怪盗にてしりとりは終了し、私は楽しかったなぁという思いに浸り、その日は終了しました。
さて、週が明けて月曜日。
お昼休み中に私は、その絵しりとりの話をしてみたのです。
その流れから来るのは当然、絵のお披露目ですね。
では、その際の同僚たちのコメントをご覧ください。
なお上にスクロールしていただくのも申し訳ないので、イラストも再び載せておきます。
お題:『プール』
とは「ちょっと浮力がおかしくなって、水面から元気に飛び出し気味だけど、楽し気な様子は伝えられたかなって思ってる!」
イチカ「……ナメクジ? がプールでおぼれている?」
とは「ちょっと待って。しりとりが破綻しちゃう。その理論でいくと『プメクジ』になっちゃうから。それにナメクジなら、多分プールの塩素で溶けちゃってるよ」
イチカ「うん。だからこう、水に浸った部分が溶けて、下の部分は自主規制と」
とは「違います! もういいです。次、行きましょう!」
ミオナ「そうなんだぁ、とはちゃん上手に描けたねぇ」
お題:『あの青い機関車』
イチカ「今、NHKの朝ドラでやっているやつね! ジャムおじさ〇!」
とは「いや、煙突は確かにコック帽に見えなくもないけどさ」
とは、この時点で、文字の始まりに関してはツッコまないことを決意。
とは「おじさん説でいくんだったら、人体構造おかしいでしょうに」
イチカ「そういう意味で言ったら、最初のプールの時点で描いていたとはちゃんの絵。人体構造が破綻しているよね?」
とは、ここでまさかのブーメラン返しをくらう。
とは「うぐっ、話題を変えよう! ほら、よく見て! 今にも汽笛が聞こえてきそうでしょ?」
フユミ「いや、ここで聞こえてくるのは間違いなく、これを見てしまった周囲の人々の悲鳴だよ」
ミオナ「フユミちゃん、上手いこと言うねぇ。でもとはちゃん、私は機関車ってわかったよぉ~」
お題:『怪盗』
イチカ「上手に出来たゆで卵を自慢している人!」
フユミ「上手に取り出せた右目を自慢している人!」
とは「ゆで卵は輝きません、取り出した右目もたいてい自慢させません」
フユミ「でも右目とサイズ感一緒じゃん」
とは(うわ、ほんとだ。狙ったわけじゃないけど、ほぼジャストフィットやん……)
もうこうなったら、この会社の最後の良心に頼るしかありません。
とは「ミ、……ミオナちゃんはどう思う?」
ミオナ「とはちゃん、吹き出し書いてあるのに、せりふが書き忘れているよぉ。でも上手だねぇ」
とは「ミオナちゃん。それ、……たなびいてるマント」
ミオナはとても驚いた表情を見せつつ、絵を眺めながらこう言いました。
ミオナ「う、う~んと。……上手なマントだねぇ」
よもやのミオナからの言葉に、しょんぼりとする私の肩を、フユミが優しく叩きます。
「元気出して、とはちゃん!」
「ふ、フユミちゃん……!」
さすがにここまで落ち込んでいるのです。
どんな優しい言葉をかけてくれるのだろうと、私の期待は膨らみます。
「さっき言い忘れたけど、とはちゃんのイラストに足りないものは、常識と立体感ね。じゃあ午後からも頑張ろう!」
再び肩を叩き、彼女が去ってまもなく、テレビからはいつもの「一時になりました」の声が聞こえてきます。
ーーなんだろう私、最近このパターンに慣れてきてる。
そんな気付きを感じつつ、午後からの仕事に私は取り組み始めるのでした。




