ノンストップブレイブーパッシブスキル『メンタリズム』を駆使した勘違いでビビリだとバレたら即死する臆病勇者を今日も俺は全力でフォローする

四層③ ゴーレム

「皆さん、階段をつくるのでゴーレムを倒してください」

「もちろんいいが、階段を作るのにはざっとどのくらいの数が必要なんだ？　そこそこ手ごわい敵だから少なくて済むのなら慎重にやりたいんだが」

「私の目測では15体ほどあれば足りると思います。ですので、そう急かずに倒してもらえば結構です」

「了解、じっくりやらせてもらうよ」

　8人いるから1人頭1、2体程度倒せばいいってことか。

　固い敵なので俺とは頗る相性が悪いが、それなら捌けないこともないだろう。

　他の面子も特に気負った様子もなく、それぞれ散らばって、ゴーレムを狩りに向かう。

　イルマスとリッチャンが同じ方向に行ったのが気になったが、下手に介入してもしょうがないのでスルーする。

「ゴーレムは久しぶりだが、前と違ってパワーショットが使えるし、楽に行けるか？」

　矢を番えて、ゴーレムの眼に狙いを定める。

　――パワーショットLV1 発動