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三層㉑ 瓦礫

 俺も狙われている可能性があるため路地に身を潜ませながら、宿屋に近づいていく。

 死人が出てないと良いが。


 近づいてくとぶっ飛んだ二階が瓦礫の山になっているのが見えた。

 流石にこれはダメかもしれないな。


 俺がそう思うと瓦礫の中から剣や手が飛び出した。

 あいつらのものだろう。


 今のはイルマスに見えていただろうか。

 奴の方を確認すると微動だにせずに瓦礫に目を向けていた。


「お前ら止まれ。瓦礫から出た瞬間に狙い打ちにされるぞ。ひとまずそのままで待機しろ」


 俺がそういうと瓦礫の中から身を起こそうとしていた手が止まった。

 イルマスは瓦礫から出た手を視認できていないようで、何もしてこない。


 このまま奴がさっきの一撃で仕留めたと確信してくれればいいが。


 イルマスはしばらくそのまま視線を瓦礫に向けると踵を返して、歩いて行った。


 やっとやったと確信したようだ。


「行った。出てきていいぞ」


「ああ、ひどい目にあったの」「死ぬかと思ったぞ!」「大剣で宿屋は壊せるんですわね、面白い」「……」


 皆口々に感想を述べると瓦礫の中から這い出して来る。

 なんだかイルマスが先ほどまで立っていた崖が気になり、見ていると凶器の大剣が回収されていない事に気付いた。


 奴はあそこから撤退していない。


「お前ら路地に身を隠せ。また大剣をやられるかもしれない」


 そういうと案の定イルマスは戻って来た。

 瓦礫をもう一度見ると赤黒いオーラを強くして、大剣に手を伸ばした。

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