二層㉗ 掃討戦
「腕が疲れてきたな……」
矢を飛ばしまくっている所為で腕が疲労してきた。
まだ半分くらいしか減らせてないのと言うのに先が思いやられる。
俺の他の連中も同じく疲弊しているのか、はじめと比べて勢いがない。
まとめて貫通させて処理したいが、いかんせん個体としてそこそこの力量を持っているため誘導することが難しい。
このまま地道に倒しても過労であの世に逝っている姿しか想像できない。
ボスぽい猿を倒したらこの猿どもが全員消えるとかないだろうか。
流石に術ぽくないし、それはないだろうが。
ボスを先に倒すことで何かしらメリットがあるかもしれない。
そろそろボスに攻撃を仕掛けてみるか。
「そろそろ、ボスに攻撃を仕掛けたいと思う。皆下がって来てくれ」
呼びかけて、各々が下がってくるのを確認するとボスに向けて胴体のど真ん中に向けてチャージショットを放つ。
避けにくい場所なので素早くともおそらく当たりはすると思うが。
ボスを見ると案の定、避けたが避け切れなかったようで脇に裂傷が出来ていた。
「gruuuuuuu!」
ボスの白い大猿は興奮したようなに呻き声を上げると真っすぐこちらを見つめ、バーバリアンを群れの中をかけ始めた。




