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魔界12 全部

 魔人どもを撃退したことで研究所の中を自由に見回れるようになったのはいいが。

 いまいちどれがイビルゲートに関係するものなのかがわからない。

 じゃああるもの全部を破壊すればいいではないかということだが、なまじ呪いを受けた武具があるためにそういうわけにもいかない。

 下手に破壊して呪いを受けても面白くないので、ファイルやグラシオに調べてもらうのが一番なのだが、あいにく呪具ではない人工で作られた呪いの武器に奴らは釘付けになっている。


「呪いの浸食が最小限に抑えられているな! これはどうなってるんだ!」


「見てください、星を引き寄せる浄化の術式が施してあります」


 何を言ってるのかさっぱりだが、奴らにとってイビルゲートよりも呪いを帯びた武器の方が重要らしい。

 ここでの目的を思い出せ。


「何さきから道具ばっかり見てんのよ! そんなにイビルゲートを破壊したいんなら全部壊せばいいでしょ!」


「やめろ!」


 短気なミカエルが痺れを切らし、研究所の器具を破壊しにかかる。

 制止をかけたというのに全くためらうことなく、拳を器具にめり込ませていく。


 ベキ! ボコ! バコーン!


 哀れ、魔人たちの叡智の結晶がガラクタに変わっていく。

 俺はここまで後先を考えない奴を見たことがない。

 前々から薄々思っていたが、奴は性格が悪い云々ではなくて、ただ単にバカなだけかもしれない。


「アイリッシュ、イルマス、あの馬鹿を取り押さえてくれ」


「ユースケスさん、すいません、神への祈りを捧げなければ」「魔人に対しては時には鬼とならねばならんときもあるのです!」


 アイリッシュは偽神に祈りを捧げて現実逃避し、イルマスは魔人に対するヘイト故に正常な判断力を失っている。


 結局我々は呪いの武器以外の器具を全て破壊した。

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