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魔界10 問答無用

 聖獣こと淫獣と向かい合い、膠着する。

 月明かりに照らされて奴の白いタテガミが青白く光り、非常に神々しい

 身体だけは名前通りと言ってもいいかもしれない。


「ロリコォォォン!(貴様ら魔界に仇なすものか)」


 奴は語りかけたところで俺以外理解できないことを考慮してないのか、鳴き声のまま話しかけてくる。

 心の声が聞こえている俺以外奴の言葉に理解出来ていないが、ここで話の腰を折ってもしょうがないので返事をする。


「魔界に仇を成しに来たわけじゃない。ただこちらに不都合なものがあるからそれをどうにかしようとしに来ただけだ」


「ロリィィ!(嘘をつくな。貴様らが血走った眼で幼女を追い回していた事は状況証拠から分かっている! この変態どもがぁあああ!)」


 これはいけない。

 自らの行動パターンと照らし合わせて、俺たちが幼女好きの変態野郎だと推理したようだ。

 自分も変態だから他人も変態。

 なんと言う思考回路だろう。


「コォォォン!(見ろ! この怯えた顔を! 貴様らの邪の心に当てられたのだ!)」


 淫獣は鼻息を荒くして、血走った眼で幼女を見つめ、幼女はそれを怯えた顔で見つめる。

 どうみても奴の邪な心に当てられているようにしか見えない。


「勘弁してくれ。そんなことをするのはあんだけだ。俺たちはそこのロクでなしに訊ねてただけだ」


「ロリコォォォン!(問答無用!)」


 聖獣は嘶きとともに前足で足踏みを始めた。

 準備万端らしい。

 とんでもないバーサーカーだ。


「これは回避するしかありませんね!」


 アイリッシュがどさくさにまぎれて逃亡を図ろうとし始めたのでその肩を掴んで制止する。


「もう間に合わん。耐久の高いミカエルとお前が攻撃をガードしてくれ」


「ミカエルさんだけでも大丈夫ですよ」


「もしミカエルだけでダメならお前が後の攻撃全部捌く事になるぞ」


「私は脅迫には屈しません。ミカエルさん加勢します」


 アイリッシュはミカエルの横に行くと何重もの光の盾を形成し始めた。

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