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魔界1 魔界

「これで攻略完了か」


 目の前で大きな角を持った天の雄牛と名乗ったミノタウロスが倒れる。

 そいつが倒れて間を置かずに部屋の奥の方で魔界行きの転移陣と81層行きの転移陣が現れた。

 国からの増援が来たのもあって、五十層を攻略した四分の一ほどの期間で攻略することが出来たし、この勢いに乗って魔界進撃もとい、イビルゲート大本破壊もできればいいのだが。

 転移陣が紫色のせいかあまりいい予感がしない。


「予感に振り回されてもしょうがない、行くか」


 足を踏み出すとリッチャンの記憶の中で見た校舎が目の前に現れた。

 奇妙な偶然に少し気後れしたが、見知った土地に辿りついたのメリットに目を向けて、調子を戻す。

 着いてそうそうの感もないが、判断する材料はあるので早速指針を練ることにしよう。

 

「リッチャンの記憶によると確かこの先に、人里に通じる道があったな」


 俺は記憶を手繰り、そう目星をつけるとファイルが続いた。


「確かにそうですね。魔族に気取られないために大回りして野道を進んだ方がよさそうですね」


「その通りです。気取られず、争いを起こさず、やっぱり平和主義が一番です」


 自称平和主義者のアイリッシュがそれに関心したように頷く。


「アイリッシュ様、先に魔族どもがいるとは本当ですか、今こそ奴らに報いを受けさせるときです」


「その通りだ! 魔族は全員ジェノサイドだ!」


 アイリッシュが青い顔で独裁者もびっくりなことを言い始める。

 敵をすべて虐殺するのが真の平和主義だというのだろうか。


「馬鹿いうのは勘弁してくれ。発見されたら逆にこっちがジェノサイドだよ。このまま大回りで行くぞ」


 馬鹿みたいな考えは止めて、大回りする方に向けて歩を向ける。

 道から外れると沼地が広がっていた。

 踏み込むと瞬時に固い地面が形成されて、難なく進むことが出来た。

 おそらくファイルが魔法で地面をいじっているのだろう。


 いくらか行くと沼の中央に黒衣の騎士が立っているのが見えた。

 あからさまに怪しい奴だ。

 どこからどう見てもこちらを待ち構えていたようにしか見えない。


「あ、あれは……」


 奴の姿を発見したアイリッシュが震えた声でそう呟いた。

 どうやら知り合いのようだ。


「鬼畜の勇者!」


「ばかものぉ! 私は不屈の勇者だ!」


「ひ、ひぃぃ!」


 黒衣の騎士は拳を振りあげて怒声を挙げると、アイリッシュがビビった。

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