七層58 矢先
ロトフ達の最後にあった場所に行ったが、やはり奴はいなかった。
機械系モンスターを捕まえて回ってるアウトローのたまり場で地道に情報を集めることもしてみたが、まったくもって情報が掴めない。
どうやら足を残さないように徹底しているようだ。
ここまで状況証拠が揃えば奴が黒だと言ってもなんら不思議ではない。
というか確実に黒と言って差し支えないだろう。
敵ならば容赦は不要だし、荒い手段に踏み切らせてもらうか。
矢を何もない虚空に番えると『ハウンドショットLV1』を発動させる。
すると矢はこちらの予想通りに虚空で何かに導かれるように旋回するとまっすぐにそちらに向けて飛んでいく。
飛ぶ矢を追いかけなければならないというデメリットはあるもののこれならすぐに発見できそうだ。
矢を追いかけてしばらく野をかけて行くと奴を見つけることができた。
前いた奴を慕っている機械系モンスターと共に野を行軍していた。
奴はこちらに気づいたようで、足を止めこちらを凝視した。
何事かと思い奴に向けて,目を凝らすと
「gyaaaa!」
けたたましい叫び声が懐から聞こえた。
一瞬そちらに意識を奪われると鈍痛が胸に響いた。




