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7層34 尋問
呪術師が逃げないように拘束してから、エリアをいつでも浄化できる状態で待機させると尋問を始めることにした。
どれだけのことを引き出せるかはわからないが知っているというのだから期待したいと思う。
「じゃあまずフロアミッションについて聞かせてもらうか。まずここにいる人間のことだがそれは誰だ?」
「私だ」
何を言ってるんだこいつは。
何百年も生きてるやつが人間なわけないだろ。
脅しに足の近くを射ろうと矢を番える。
「やめろ!」
すると奴は叫び声を上げた。
「ふざけていない。私が人間だ。最近の若いもんは呪いのこともろくに知らんのか」
続けて唱えられた言葉には必死さが込められていた。
心の声も同じことをごねているし、奴本人はウソを言っているわけではないようだ。
「まあいい、お前が人間かの是非はひとまず置いておこう」
フロアミッションにはもっと何やらやばそうな匂いのするやつがあるからな。
「傀儡ていわれているものについては何か知っているか?」




