七層12 高値
ファイルたちの結果、矛盾がそこかしこに見える。
本当に機械系モンスターと人間は共生関係にあったのだろうか。
あったとすると人間はひどく機械系モンスターに攻撃的に思える。
「次は僕たちの持ってきた情報を開示させてもらいましょうか」
人と機械系モンスターの関係に疑義を抱いているとイルマスがそう切り出した。
「僕たちは荒んだ人たちの多い近辺を回ってみましたが、あそこの人間たちにはフロアミッション関連のことはさっぱりのようでした」
「あそこにあったものといえば機械系モンスターの残骸が高値で取引されていたくらいのもんじゃ」
こいつらの話を聞くと機械系モンスターはろくな扱いを受けてないな。
それなのに呪いの汚染で人が立ち行かなくなった時に協力しようと呼びかけたのか。
何か酷い齟齬を感じる。
「残りはあたしたちってところかしら。あたしたちの戦果は教会がここでも呪いを毛嫌いしてることと機械至上主義をとっていることかしらね」
何か打開策を講じようと俺が決めるとミカエルたちが新たな情報をこちらに供給した。
機械と不仲と思ったら次は至上主義か。
聞けば聞くほど訳が分からなくなっていくな。




