六層61 巨大
金塊の山が周りに現れ、月光がテラテラとした金属光沢に変えるかと思うと異様に数の多い鎌を周りに生じ始めた
教会から一際大きな塔と言ってもいいものができているのをみるとシスターの生活圏を中心に金塊が隆起しているのがわかった。
おおよそ奴の呪いが気付かないうちに土のなかにある石をどんどんと金に変えていたのだろう。
でなければこんな不自然かつ大規模な金塊ができるわけがない。
「壮観だな。ここまでのができれば流石に怨念も全部浄化されただろう」
俺がやっとここでのいざこざも全部終わりかと思うとエリアのすぐ近くに瘴気のようなものが集まり始めた。
「おい,怨念は浄化されたんじゃないのかよ」
「墓場でこれから呪いとして形を取る前のものはね。もう呪いとして形を取ったものは直接叩かない限り無理よ」
ようはこれ以上発生しないように手を回すことはできたけど、もう発生してる奴には何もできてないことか。
もう終わりかと思ったら一番大事な仕事がまだ残ってんじゃねえか。
瘴気はエリアの周りでだんだんと超巨大なクマを形作っていく。
「くるぞ、構えろ!」
終わったと思って弛緩しているかもしれないので周りの奴らに檄を入れるとバカでかいクマが目の前に顕現した。




