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二層④ 火属性付与

「アイリッシュとミカエルは前方の奴らを頼む。後方の奴らは俺達でやる」


「そういやそういう決まりだったわね」


 ミカエルにそう告げると俺は後方からくる猿の大群に目を向ける。


「空中にいるのが厄介だな。どうにか下に下せないもんか……」


「私のファイアバイトを使えば下に下すことはできますよ、消せませんが」


「消せないってお前……。それやったらここが火の海になるてことじゃねえか」


「そうですけど、火の燃えるスピードよりも速くここから出れば」


「それは無理だろう、流石に。 ……そうだ! 俺が燃やすから、サルたちが降りるかある程度燃えたら水魔法で消してくれよ」


「ユースケスさん、魔法を使えるんですか?」


「低級とエンチャントだけだけどな」


 ――火魔法LV1『火属性付与――極小』発動


 矢先に火を灯らせ、サルたちが移動中の木に狙いを定める。

 矢を放つと乾いたものだったのか、矢先から湧き上がる火によって炎上し始めた。


「キィィィィィ!?」


 すると猿たちは火に慄いて、暴走状態になった。

 ある者は火を珍しがって近づいて炎上し、またある者は木の上から地上に一目散に逃げ、またある者は木の上で身動きを取らないものも居る。


 出来れば燃えるか、下に降りるかして欲しかったが、燃えてもそれでも降りないというならば撃ち落とすほかない。


 魔術師の家系のものでない限り魔法はひどく効率が悪いので、気力を100消費してしまって、少々ばて気味だが当初の6分の1くらいの数だしいけないことはないだろう。


 矢を番え、猿たちに向かい放つ。

 火に怯えて動かないので、ハイペースで撃破していくことができそうだ。


「水の御子よ。我が憂いを受け入れ、恵の抱擁を我が大地にもたらし給え。

 ウォーター・ギフト」


 こちらが撃破し終わるかというところで水魔法が発動し、炎上する木々の上から大きな水玉が落ちて包み込み火を鎮静化した。


「上の猿と火の鎮静化は終わったな。残るのは下に来た大量の猿どもだけか」


 少なくとも50匹くらいいるように見える。

 骨が折れそうだ。

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