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四層⑱ ホムンクルス
「イルマス、先行して罠を解除してくれるか?」
「了解しました」
イルマスは魔法陣のみで照らされた薄暗い廊下を先行していく。
ずんずんと歩を進めていきながら、ファイアーボールが飛んでくる罠を解除すると奥から謎の人影現れた。
イルマスも何かわからないのか、攻撃せずにこちらに来るのを待っている。
攻撃をしてこないそれの容姿をよく観察すると、額に何やら文字と胸に魔法陣を刷り込まれた人だった。
モンスターには見えないが、どうも容姿的に怪しい匂いがする。
万が一のために弓は弾いていつでも打てるようにする。
「おそらくあれはホムンクルスです。処理していいかと」
すると背後でファイルがゴーサインを出した。
矢とナイフがホムンクルスに突き刺さった。