二次元転生
「あああああああ!なんだこれ!書籍化されたのも!ランキングにあるのも!更新にあるのも!ほぼ全部異世界じゃねえかあああ!」
俺は神田裕斗。最近は毎日ネット小説を上げている極普通の一般人だ。そんな俺がみた悲劇・・・それは・・・。
ネット小説のほとんどが異世界ものだった。しかも変なタイトルばっかだ。なんだこれ・・・。ひどすぎないか・・・。中身はもちろん面白いと思う。けどなんでこんな異世界ものばっかなんだ。
特に多いのが「〇〇な件」とか「〇〇だと思った」とかそういうものばっかだ。確かにタイトルだけで気になるし、中身も面白い。人気も高い。けど・・・。
「これ、大丈夫なのか・・・。ほぼすべてが変なタイトルの異世界もので、更新されたものにも異世界ものばっかで、ジャンルなんて異世界転生とか多すぎる。」
けど正直羨ましい。人気度が高すぎる。俺が書いてる異世界小説なんて全然人気がない。
俺には夢があるんだ。それはネット小説を書いて書籍化されること。その夢をかなえるために日々小説のことを考えていた。
そんなあるとき俺は思った。
(この異世界業界をひっくり返すような、すごい作品を書いてみたい。そう、新しいジャンルだ。)
「新しいジャンル・・・。」
俺は必死に考えた。新しいジャンルを生み出すため、悩みまくった。けどアイデアはなかなかでてこない。精々でたとして、異能と魔法をあわせるようなそんな小説だ。
(んー、まあ書いてみないとわからないし)
「まあ、書いてみるか。」
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とりあえず何話か書いてみた。けど気づいてしまった・・。
「前書いてた異世界小説より圧倒的に読者がすくない・・・。」
圧倒的に人気がなかった。まあ知っていたことだ。区切りはバッサリしてるし、なんか設定がごっちゃごちゃただし、魔法と異能の違いもわからないし。
「はあ、いいや、他の人の作品でも読んでみるか・・・。」
俺の読んでいるのは異世界ものだった。あらすじとしては、主人公が急に異世界に転移してその異世界の問題を解決するものだった。そして最後には魔王と戦い、ヒロインが最後の力をふりしぼり、自分を犠牲にして魔王を倒すというかんじに完結するものだった。俺は納得がいかなかった。なぜヒロインは自分を犠牲にしてしまうのだろう。その前にいい策がもっとあったんじゃないか。
「もしこの世界に入れたら物語のエンドを変えたい。全員が生きて帰って、笑顔で暮らす。つまりハッピーエンドというやつだ。しかもヒロインめっちゃかわいいしな。」
(あー、二次元いきてえ)
そしてその瞬間あたりは真っ白な光に包まれた。
・・・目を覚ますと俺は禍々しい玉座に座る魔王になっていた。
(あれ、これってまさか・・・)
物語の中に入ったんだ。
「ってかなんで俺魔王なんだよ!なんでだよ!どうせなら主人公になってヒロインといちゃいちゃしたかったよ!」
だけど俺はおもった。
(これ・・・俺が死ねばハッピーエンドになるのか。)
またまた新しい小説を書いてみました。w
今回の小説は、主人公がさまざまな物語に入ってその物語のエンドを変えていくという小説です。
自分は今までにそんなものは見たことはないので、これだ!と思い、書いてみました。
また、いろんな感想など頂けると嬉しいです。