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自分を殺す殺人事件
またまた新連載スタート!
ある殺人事件までの物語。
ある殺人事件からの物語。
このお話しはそれだけの物語である。
ある少年は少女を救いたかった。
彼女は苦しみから解放されたかった。
彼はお金が欲しかった。
男はただ知りたかった。
少女は家に帰りたくなかった。
それぞれの思いを隠して晒して望んで行動した。
結末は最初から悲劇であることは確定していても彼らは足掻いたのであろう。
しかし、例え足掻いたところで変わらない結末のことを彼らは当然知らなかった。
だから彼らはあんなことをしたのだ。
では、一体どうすれば良かったのか。
答えなんてものはどこにもない。
そんなものがあるのなら人生はこうも様々な様相を見せることなないのだ。
これは夏休み前半の8月10日から始まる約1ヶ月の悲劇までの物語と悲劇から1週間の後日談からなる救いようもない昔話である。
始まりは8月10日の夜。
ある少年の行動から始まる。