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魔王の娘は世間知らずっ!  作者: 綾鷹ひぐ
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第7話 伝説の剣的なのを抜いた者っ!

第7話 伝説の剣的なのを抜いた者っ!


「そろそろ、落ち着いた?」


 膝枕をしてくれているリーリエが言った。


「ああ、大分落ち着いたよ」


 膝枕は嬉しいけど助けてくれた女の子にされるのは男として情けないのでやめて欲しい。


「ユウは強いんだね」


 嫌味ったらしく言った。スライム相手に強いんだねは相当傷つく、しかも負けたし。


「リーリエ、もうやめてくれ...」


「わかった」


 これ以上いじめられると二度と冒険できなくなってしまいそうだった。


「とりあえず、モンスターを倒した事だし一回集会所に戻ろう」


「倒したのは私だけど」


 本当の事を言うんじゃないよ、泣いちゃうぞ。


「そうだな、ありがとう」


 少し鼻声で感謝の言葉を伝えたユウはリーリエを連れ町に戻るのであった。ユウとリーリエはこの一連の戦いを見ていた黒い影には気づかなかった。


「お帰りなさいませ、何で無事に帰って来てるんですか?」


 帰って来て直ぐに酷い事を言われた。久々の更新で張り切っていたら今回は俺のメンタルを削る回らしい。


「すいませんね、無事で。とりあえず現れたモンスターは倒しておきました」


 これで少しは俺の評価も上がるだろう。俺の後ろでリーリエが「私がね」と小さく呟いたが聞こえないフリをする。


「それだけは感謝します。これは報酬です」


 お金が詰まった袋を机の上にドンと無愛想に置いた。


「ありがとうございます、どんどんモンスターを倒して安全な世界にしますね」


 折れずに食い気味で言った。


「りょ」


 受付嬢とは思えない言葉が飛んで来た。最近のJKか。この一言で心がポキっと折れたユウは報酬を貰い集会所を後にした。しばらく歩くとリーリエのお腹からグーっと食べ物を欲しがる音がした。


「お腹、空いた」


「飯にすっか」


 とりあえず口に物でも入れれば少しは紛れると思いご飯を食べに行くことにした。店に着いたユウ達は席に座った。


「金ならあるから好きなもの食べていいぞ」


「ユウが稼いだお金は一銭もないけどね」


 真実が心に突き刺さる。確かに完全なヒモ状態である。落胆しているユウを横目にリーリエは大量に注文する。いいよ、好きなだけお食べ。


「この先どうなっちまうんだろう」


「あんな奴らに勝てる奴なんかいんのかよ」


 ふと隣の席の二人組みの会話に耳を傾けると昨日の出来事について話していた。


「でも、あの人なら倒れるんじゃないのか?」


「あ〜、あの空から降ってきて地面に突き刺さった誰も抜けそうにない伝説の剣的なのを抜いた人のことか?」


「そうそう!今まで無かったのに魔王が現れたら待ってましたと言わんばかりに降ってきたあの伝説の剣的なのを抜いた人のことだ!」


 長い説明ご苦労様。どうやらこの世界にも勇者が誕生したらしい、俺たちの他にもまともに戦える奴が増えれば魔王退治も楽になるのでいいことだ。


「ユウ、その人見てみたい」


 珍しくリーリエがお腹空いた以外の提案をする。確かにこれから戦場で会うはずだから挨拶ぐらいしといて損はない。そう思ったユウはさっきの二人組みにその人の居場所を聞こうとすると。


「そういえば、その人は今どこにいるんだ?」


「それならこっから少し離れた西の森の中に小さい家があるだろ?そこに住んでるらしいぞ」


「それってこの地図のここに載ってる家のことか?」


「それそれ!おっと、そろそろ時間だから行こうぜ」


「そうだな、この地図はもういらないからここに置いていくか」


 そう言い残すと二人は店から出て行った。わかりやすい解説と地図をありがとうございます。


「いくか?」


「さすがに行く」


 別に頼んでもないが丁寧に説明してくれたので行くことにする。隣の席に偶然あった地図を拾うと家の場所を丸で囲ってあった。こんな幸運なこともあるもんだな。リーリエが馬鹿食いした分の代金を払い店を出た。ユウとリーリエはこの世界に現れた勇者様に会いにいくべく西の森へ向かうのであった。


 

久々の投稿です!

最近忙しく書く時間がありませんでした(汗

すいませんでした。

投稿速度は落ちると思いますが、これからもよろしくお願いします!

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