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魔王の娘は世間知らずっ!  作者: 綾鷹ひぐ
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第4話 魔王ガザルっ!

第4話 魔王ガザルっ!


 お金も手に入れたので少しの間は困らないだろう。とりあえずこの世界について少し知識をつけておきたい。そこで、情報が飛び交う集会所に向かうことにした。運がいい事にここの集会所は宿も隣接しているので俺らには打って付けだった。


「いらっしゃいませー!」


 元気な声で受付の女の子が迎えてくれた。この子に色々聞いてみることにした。


「すいません、俺たち田舎から遥々出て来てこの辺のことあんまり知らないんですけど、教えてもらっていいですか?」


 俺たちが違う世界から飛ばされて来たとか話したら色々面倒なので控える事にした。


「そうですか、長旅お疲れ様です。この町の事ですよね。この町はカイトいいます、この辺だと一番の都会だと思いますよ!」


 どうやらここはカイトという町らしい。続けて質問する。


「確かに栄えてますね。ここには人がいっぱい居ますけど、みんな冒険者ですか?」


「そうですよ、この町は冒険者の駆け出しの町として有名なんですよ!」


やはり、定石どうり町だった。周りの人を見ても重装備つける人は見当たらず、皆軽装備だった。


「俺たちも冒険者になりたくて都会の方に出て来たんです、男なら憧れますよね!魔王を倒してこの世界を救うみたい」


 ユウが魔王の単語出した瞬間、周りにいた男達や受付の女の子が吹き出した。


「はっはははは!面白い事言うなお前、魔王ってなんだよ!」


 俺今そんな面白いこと言ったか?


「ふふ、失礼しました。本当にお客様は何も知らないのですね。この世界に魔王なんて居ませんよ?昔の本にもこの世界に魔王が居たなんて文献は一つもありません」


 何…だと…。緊急事態が発生した。この世界にはどこを探しても魔王が居ないらしい。早くも俺が帰る手段が無くなった。


「ここに居る皆さんは遺跡の探検や動物の狩猟をするか方々ですよ、お客様はその為にこの町に来たのですよね?」


 受付の子に質問されているが全く頭に入ってこない。この先魔王がこの世界に出現するまで待てってか。歴史上1人も存在しなかった魔王を。


「はっは、はは、冗談ですよ。もちろんそのつもりです」


 笑って誤魔化したが、完全に積んでしまった。ユウが絶望していると勢いよく扉が開く。そこに冒険者の男が只事ではない感じで入って来た。


「た、た、大変だっ!バケモノ!バケモノが広場に現れた!」


 そういうと、集会所に居た男達や受付の子が一斉に広場の方に走っていった。


「ユウ、行くよ」


 ぼーっとしているユウをリーリエが引っ張って行く。広場に近づくにつれ騒ぎ声が聞こえる。広場は人で埋め尽くされて居た。その人集りの上に黒いオーラを放つ男が浮いていた。


「皆さんこんにちは、こんばんわ。私はこの世界を絶望に落とす魔王、ガザルという者です。この世界は私が支配させていただきます、皆さんお見知りおきを。今日挨拶だけなのでこの辺で失礼しますね。残り少ない人生を存分にお楽しみください」


 そういうとガザールとういう男はオーラの中に吸い込まれ消えた。広場には黙り込む者や、悲鳴をあげる者がいた。しかし、その中に小さくガッツポーズする者が一人。もちろんユウだ。魔王が居ないことが分かって落胆していたところにこの事態。 この世界を絶望に導く魔王が俺を絶望から救ってくれた。


「ユウ嬉しそう」


 リーリエに言われて顔の緩みを治す。


「これから忙しくなりそうだが、今日は疲れたし宿に泊まって明日動こう」


 ユウは受付の子を連れて集会所に戻った。帰りの道中受付の子「フラグ立ってた…」と呟いたのが胸に刺さったが今は気にしないことにした。集会所につき宿を借りる。お金がそこそこあるので大きめの部屋を借りれた。


「サクッと魔王を倒して元の世界に帰ろう」


 ユウは嬉しそうに言う。


「早すぎるのもつまらないよ」


 リーリエはベットにねっころがりながら少し悲しかそうに答える。


「こっちの人の為にもなるし早めにこしたことはないぞ。とにかく、明日になればある程度情報がまとまってると思うから今日は寝るぞ」


 そいうとユウは電気を消して寝床に着く。明日から本格的に冒険が始まる。出来るだけ早く元の世界に帰るために魔王を倒したい。


「それにしても何でもかんでもタイミング良すぎだよな」


 疑問を抱いたが今は深く考えないことにした。そしてまたリーリエとの1日が終わった。





私生活が忙しくだいぶ遅れました。

出来るだけペースは一定にするのでこれからも気長に待っていただけると幸いです!

これからもよろしくお願いします!

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