ep.3 MEティング?
前半戦が主なトリックメインです。
後半割と人間的ですね
いつも通りの部室、いつも通りの面々。いつも通りの部活・・・とは行かなかった。
「それでは、予算審議会も終わったことで第2回文芸部ミーティングを始めます」
部長の小野山 恵子。2年生だ。眼鏡をかけ、いかにも真面目っていう印象が強い。いつもは明るいのだが今日は嫌に暗い。
「まず、部員2年部長、小野山恵子。そして、副部長 大山田 奏美。」
大山田は新聞部と兼部している。少し、いや結構刺のある言い方をするが、文芸部の主な情報源となっている。文芸部の中では1人、ショートヘアである。
「最後に、2年 滝田 幸」
ついでに、美術部もやっている。兼部は大山田だけではない。このことについては・・・言わないでおこう。
「1年白川 純。前橋 耀華。後藤 型武。」
部員は総勢6人。先輩に2人いたが引退。そして、緊張した面々は気になるあの話題に耳を傾ける。
「今年の部費は・・・」
小野山が近くのメモ用紙にさらさらとかく。難しい顔をしている。部員が増えたこともあって、部費は上昇。しかし、雀の涙ほどだ。
「去年から計画してる合宿は・・・できます!」
一同弾けたように踊り出す。そうだよ。このテンションだ。じゃないと気がくるう。
「何なんですか?これは?」
1人、状況を理解していない1年が部室に入ってきた。後藤型武である。文芸部二人目の男子。
「滝田ぁ、話聞いてた?」
大山田の問に頷く。そう、俺が滝田幸なのだ。
そりゃあ、驚いた。部屋に入るなり踊り狂ってるのだから。唯一冷静なのが滝田だけだった。僕はもう1度聞く。
「何やってんの?」
白川が踊りをやめて答える。よっぽどテンションが上がって、自分でも予期しないようなことをしたのだろう。顔が真っ赤だ。
「あ、あの。危ぶまれてた合宿が決定しまし、決定した、よ」
普段から敬語ばかり使っているのだろう。前橋に「敬語禁止!」って言われてからは、たどたどしくもタメ口で話してくれる。
「カタム、遅かったじゃん?何してた?」
大山田が聞く。この先輩はどうも苦手だ。小野山いわく"ツンデレ"らしい。多分、小野山はツンデレに意味を知らないのだろう。どちらかというと前橋と性格が似ている。
「教室の掃除、当番の人がほとんど逃げて。ほんと大変だったんですよ!」
「今度の記事になりそうね」
「冷やかしはやめてくださいよ」
すると、次は部長に話しかけられた。
「後藤くん、これ今月の活動内容の紙」
紙を見ると、大きく文化祭のための企画!と書かれているだけ。それ以外自由。と書いてあった。
「後藤くん、言おうと思ってたけど私にもスイリショーセツ貸してよ」
前橋だ。きっとにやついてるところから、それを読んでおおかたネタにするに違いない。
「バカにする気だろ!」
図星だ。だが、表情は崩さない。
1人1番気だるそうに画集を見てる滝田が気になった。どういう経緯か知らないが、文芸部に籍を置いている。わかることは二つ。絵がすごく大好きで上手いことと、全くしゃべらないこと。
「滝田先輩、お疲れ様です。よく疲れませんね」
表情からはやれやれ、という感じが見られた。疲れないわけがないだろ?という顔。あくまで想像だが。
騒がしい。けどみんな自分のやりたいことが出来る。うるさい。けど近くにいて、苦にならない。気軽だからこそ、僕は半ば強引に・・・ジブンノイシデニュウブシタ。けど、後悔はない。案外楽しいものだ。
すると、ペンが顔に飛んできた。
「ごっごめん」
前橋のペンがどういう経緯か、顔に飛んできた。
僕も闘争に加わる。
「前橋!」
まだわかり合うには時間がかかりそうだ。
実は、滝田目線で進んでて、後藤があとから来るという結末でした!
上手くかけてたでしょうか?
長編は、10話前後くらいから始めたいかなと思います!