プロローグ
この作品は『はぴねすでいず〜月之章〜』の改訂版になっております。
かつて、この世は一つの世界だけで構成されていた。
しかし、ある者によってその世界がいくつかの世界によって構成されるようになった。
それが正しいかは誰も知らないという。
……まあ、はっきり言ってそんな事はまったく関係ない話なんだけどね。
だって世界がいくつもあることなんて誰も知らないしね。
だけど、俺は奇跡を信じてこの幸せな時間を・・・過ごしてますッス。
〜〜〜〜〜
「拓海君がこのクラスに入ってから一ヶ月が過ぎたけど、もう慣れた?」
麻奈美が俺に質問した。
「ああ。嫌っていうほどに、ね」
「そう、よかった」
麻奈美はにっこりと満面の笑みを見せた。
「拓海ーー!!」
そんな奇声と共に、小雪が俺に抱き付いてきた。
「うわっ! 小雪、不意打ちは、……ギャーー!! 腰がぁぁぁぁあ!!」
「キャーー!!お兄ちゃんの体が曲がってはいけない方向にぃぃい!!」
!!」
「ちょっと小雪ちゃん、そろそろ離さないと拓海さんの命がっ!」
「お、もっとやっちゃえぇ!」
「千鶴、お前イヤな奴だな」
「あらぁ、拓海君ならいいんですよぉ」
「弥生ちゃんもさらっと残酷なこと言うんだな。ま、面白いから許す」
「おい!千鶴も和彦も弥生ちゃんも裕司も静観してないで助けてくれよ」
「えー、無理っ!!」×4
お前等、後で殴るぞ?
「拓海君、私で良かったら助けるよ」
「ありがとう、美紀ちゃん」
「それじゃ、麻奈美ちゃんと花月も手伝ってね」
「うん!」×2
三人はそう言って小雪を俺から離そうとした。
しかし、小雪はかなりの力で俺を掴んでいた。……つまり、
ゴキッ!!
『・・・あ』
その場にいた全員がハモった。
あはは、さよなら俺!
俺はその場に倒れ込んだ。
「拓海君!?」
「お兄ちゃん?」
「拓海?」
「イヤーー、拓海さんが口から泡吹いて死んじゃいました!」
「花月ちゃん、まだ死んでないよ。まだ手がピクピク動いてるし」
「てへっ、やっちゃいましたね」
「あはははは、もう最高だよ」
「ふふふ、本当ですねぇ」
「ぎゃはははは・・・、拓海、笑い死にさせる気かよっ!?」
おいおい、……お前等、全員最悪だよ。
やっぱり、ここにいると命がいくつあっても足りないな。……ってか、なんで俺はここにいるんだよ?
・・・ま、いっか!
なんだかんだで、俺はこいつ等の事が好き・・・なのか?
予定としては、毎週月曜日を更新日としております。