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姉の結婚式
結婚式が滞りなく進行していく。
結婚式が行われると知ったあの日の不穏さは微塵も感じない。
僕は結局、真実を聞く勇気はなかった。
姉とも、妹とも必要以上に連絡を交わすことはなく、結婚式までいつも通りの日常を過ごした。
妹は宣言通り結婚式には来ていなかった。
きっと、今日という一日は無事に終わってくれる。
そう思った矢先、
「次は妹さんのお祝いムービーですね、私準備してきます。」
「ありがとう、お願いね」
小声で話していたスタッフたちの声がそのときだけ鮮明に聞こえた。
、、、嫌な予感がした。
お祝い?そんなことを考えているようには思えなかった。
自分の妹のことをこんな風に思ってしまうのはどうかと思うが、今までの悪魔呼びとあの日の連絡のことを考えるとこう思わずにはいられなかった。
気づけば席を立っていた。
歓談の時間だったこともあり、特に誰かが僕に注目することはない。
動揺している自分を押し殺して、会場を出ていくスタッフを早歩きで追いかける。
「あの!!」
会場を出てスタッフルームに入ろうとしていたスタッフに声をかける。
「!!…何かございましたか?」
思ったより大きな声が出てしまい、驚かせてしまった。
そのことに少しばかり罪悪感を感じながら、僕はそのスタッフにお願いする。
「あの、妹のお祝いムービー、見せてもらえませんか?」




