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女子とかつての女子たちに

秋の木立ちに陽がさして

作者: 薄雪草



街角から喫茶店を出て歩いてみた



公園沿いの道を散歩していると

黄緑に輝く葉が迎えてくれる


透ける陽の光

手をかざしてみると

あたたかい


すっきりと高くなった空には

薄い雲が流れている

街の上から、はるか遠くの山まで




そよかぜが吹くたびに

枯れ葉が枝から離れては

静かに地面に降りていく


それは、陽を浴びてあかるく

あたたかく


きらきらと光が降っている

初秋のショパンの季節




落ち葉の上を踏んでみると

かさり、と

秋の音がした


湿った土の匂い

ふかふかの枯れ葉の毛布をかけて

虫たちも来年に向けて準備している



陽だまりのなか

緑の並木道に沿って

ベンチが並んでいた


そのうちのひとつに座って

ぽかぽかしていると

小鳥がちょこんと訪ねてきた

ごめんね、パンは売り切れです

そう言うと飛び去っていった


聴こえてくるのは

遠くの犬の散歩



のどかな秋の休日






さて、帰りますかと立ち上がったら

ことん、と小さく音がして

道には小さな

どんぐりがひとつ



今年もまた秋がきたよ

と、挨拶してくれました













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― 新着の感想 ―
[良い点] 意識しないとあっという間に秋は来てしまいますが、こうやって歩いてみると、小さい変化に気が付けて、秋に挨拶できるのでしょうね。 心の余裕と豊かさを感じました。 季節の変わり目の素敵な詩をあり…
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