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初日から前途多難です


特別クラスのエンブレムをもらうことになったが、案の定ミリアリアが騒ぎ出したのだ。



「彼女は不正について話してましたわ!その結果は不正に決まってます!」



大勢がいる前での発言。

正直視線が痛い。

私は不正なんて行ってはいないし、探られて痛い腹も持ってはいない。

どちらが悪いのかはっきりしてもらわなければ困る。



「不正などしていませんが、気に済むまで身体検査して頂いて構いません。不正に関しては彼女から魔石が必要だと聞いた知識しかありません。」



その言葉に対応した先生は、他の先生に合図を出していた。

もしかしたら、念話と言うやつなのかもしれない。

ミリアリアは視線が向いた事ににビビったようだが、『貴女の不正は許さない』と眼光が鋭い。


前世での事もあるから、そんなには気にしていない。気にしても疲れるのだ。


「全員やり直しとする。宝飾品、魔石を所持しているものは外すように!」



その言葉に周りが騒ついた。

何人か挙動不審になっているようで、ミリアリアが言っていた方法で詐称していたのかもしれない。

やり直すのは構わないのだが、ヒビが入ってしまった水晶の代わりはあるのだろうか。

私はその事だけが心配だ。




◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎



やり直した結果。

ミリアリアは副属性クラスのままだった。悪役令嬢のような登場と発言だったが、不正に関わるような子ではなかったようだ。

私の軽はずみな発言を、不正を行うのを誤魔化す為だと思ったらしい。その発言後、虹色というあまり聞かない色を発した事で、不正をしたんだと誤解が生まれた。



「申し訳ありませんでしたわ。」



ミリアリアは深々と頭を下げた。



「私も疑われるような事を言ってしまいましたわ。それに、ミリアリアさんが魔石の事を教えてくださったから、私達の代は不正が誰もいなはずですわ」



魔石を使った不正をしていた者は何名かいた。クラスが落ちた者は落胆していたが、始まったばかりなのだから挽回のチャンスはある。

ミリアリアも少し思い込みが激しく、猪突猛進な所があるようだが、これからの学園生活で矯正されていくだろう。



「貴女の名誉を傷つけるような行為を私はしてしまったのですよ?」



「やり直した事で、私の初めの結果は間違いなかったのだと周知されていますわ。何も害われていません」



「エリザベスさん」



ミリアリアは私の手を握りしめた。

突然の行為に反応できなかったが、顔を近づけられたので距離を取る。



嫌なフラグがたったような気がする。



「私は貴女に償いがしたいの。」



「償いなど必要ありませんわ。私、あまり良い評判が無いようで、お友達がいませんでしたの。ここでの初めのお友達になってくださらない?」



本当はこんな事言いたいわけじゃないんだけど、償いとかって理由でつけまわされたく無い。

友達とは言ったけど、クラスも違うしそうそう会ったりすることもないだろう。

この子とはあまり関わらない方がいいような気がするのだ。



直感は大事にした方が良い!!

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