表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

笑いの絶えないキミと僕。

作者: 七瀬




___キミと僕は、いつも笑いが絶えない!

いつも? 二人で話が盛り上がって。

キミは笑いが浅いから、ケラケラと直ぐに笑うよね?

僕は、そんなキミにつられてゲラゲラ笑うんだ!



___キミと僕は、いつもふたりで1つなのかもしれない!

どちらが欠けてもいけない!


キミも僕も、お互いが必要だから。

僕は、これからもずっとキミを愛していくよ。




・・・例え?

キミが僕の傍から居なくなってしまっても、、、。




 *




___この桜の咲く季節。

4月に入って直ぐに! キミが急にお腹が痛いと言いだしたよね?

僕はただの、 “食あたり” なんじゃないかとキミに何も考えず

にそう言ってしまったんだ。



・・・でも? それからもキミはお腹が痛いとよく言うようになって。

僕はキミを連れて、やっと病院に、、、。




 *



___僕は、凄くショックだった。

キミは、【末期のすい臓がん】だと聞かされたから。

僕の頭は、真っ白になったよ。



___だって! やっと最近キミと籍を入れたばかりだしね!

キミが僕の “奥さん” になったばかりじゃないか!?

それなのに、、、キミがすい臓がんだなんて!



___僕は今も、、、信じられないよ。




 *



___キミと僕は、相変わらず笑いは絶えないけど、、、。

でも、キミの居る病室から僕は離れると? 僕はキミを想って

泣いてしまうんだよ。



___どうして? キミなのかな?

僕が、キミの代わりになれるものなら!かわってあげたい!

もっと、早くにキミの異変に僕が気づいてあげられていたら...。



・・・僕は、僕は、キミと離れる事はなかったのかと思うから。




 *



___こんな時にも、キミは僕の前だと? ケラケラと笑うよね?

大した会話じゃないのに! なんでも笑ってくれるキミが愛おしい。


僕が、泣くのを我慢しているのもキミは知っている。

今後の僕の事を一番にキミが考えてくれている事も。



___キミはいつだって! 僕の事を考えてくれている。

僕も、キミと一緒なんだよ。



___僕だって! キミの事が1番だから!

キミが居ない! これからの人生を僕はどう、、、? 

生きて行ったらいいだよ!



【・・・ねえ? 僕は、どうしたらいい?】




 *



___日に日に、キミは症状が悪くなっていって...。

随分と痩せてしまったね。


抗がん剤治療のせいで! キミの綺麗なサラサラした黒髪は、、、?

全部! 抜け落ちてしまった。



・・・それでも、キミは僕に笑って! こう言ったよね!


『___私ね! ずっと、ショートヘアーにしたかったんだ! 

似合うでしょ?』

『___あぁ! 凄く似合うよ!』

『___嬉しい!』



___そう言ってキミは、また僕の方を見て笑った!




 *



___キミは、どんな時も笑ってるね!

本当に強い女性ひとなんだと僕は思うんだ!

泣きごとを言わない! 誰よりも笑顔でいるところ。

僕は、そんなキミのすべてが好きなんだよ。




・・・こんなに想える女性ひとに出逢えるのは、、、?

この先、一生ないと思うから...。



僕にとってキミは、“運命の人” なんだ。

キミにとって僕は、どうなのか? 分からないけど...。



___それでも、僕はキミとずっと一緒に歩いていきたいんだ!

ゆっくりでいい! 僕の隣でずっと笑っててほしい。




 *



___でも、僕の願いは届かなかった。

キミは最後まで、笑って逝ってしまったね!



・・・ぼく1人を置いて。

僕は、この先! 本当にどうしたらいいんだよ!


___キミの居ない世界なんて!

僕には、なんの意味もないように感じるんだ。





___それでも?

キミの為に、僕は生きて行かないとキミが笑ってくれないから。

キミの、想い出を背負ってがんばるね!




最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ